好感をもたれる敬語入門

第5回 「させていただく」の多用は耳障り

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謙譲を美徳とする日本人に好まれる表現

 「〜ていただく」「お/ご〜いただく」を簡単に復習しておこう。これは、相手または第三者の行為によって自分が恩恵を受けるときや、相手または第三者が自分のために何かをし、そのことをありがたいと思うときに用いる「〜てもらう」の謙譲語だ。

部長には本当に多くのことを教えていただきました。
企画書を作成したので、見ていただきたいのですが。
こちらにお越しいただけますか。
裏面にもご記入いただけますでしょうか。

 丁寧語で言うなら、「教えてもらいました」「見てもらいたいのですが」「来てもらえますか」「記入してもらえますか」となるが、「〜てもらう」にすでに恩恵を受けることへの感謝が込められている。「〜ていただく」「お/ご〜いただく」はそれをさらにへりくだって述べているわけで、謙虚のかたまりのような表現だ。謙譲を美徳とする日本人に好まれる理由はこの辺にあるのかもしれない。

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