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仕事に役立つデータの読み方・伝え方

最終回 「データを読む・伝えるということ」

データは唯一絶対のものではない

 これまで11回にわたり、データを読む、伝えるときに覚えておきたい基本的なポイントを整理してきました。今回は少しだけ応用的な視点をお伝えすると同時に修了テストをして、この講座を終わりにしたいと思います。

 最初に覚えておいて欲しいのは、「どのようなデータも、唯一絶対的なものではない」ということです。

 よく、自分の常識や考え方と照らし合わせて「このデータは間違っている」と主張する方を見かけます。しかし正しいデータとの向き合い方は、データが示すのはある条件の基でとらえられた、あるいは、ある方法で整理された値である、というスタンスです。

 この講座の前半でも説明したように、調べたい対象すべてを調べない限りはデータに必ず誤差が含まれますし、対象の選び方によっても結果は異なります。さらに平均値や%のような値も、前提なしに無条件に読み取ってはいけないということもありました。このように、私たちが目にするデータには、必ず前提となる条件があり、その前提の基で示されたものに過ぎないということを忘れずに、データを読み解くことが必要です。

 そして、このことを逆から見ると、どのようなデータもその前提条件を確認することで何らかの知見を与えてくれるものです。「このような対象者では、このような意見が多数を占める」とか、「このような人たちの中で%を計算すると、こんなに値が大きくなる」とかです。(「どのようなデータでも」とは言いましたが、前提条件を示していないデータでは無理です。調査方法や対象者、平均値や%の計算の仕方をきちんと示しているデータであることが必要です。)

 データを読み解くとは、データが示された前提条件を確認し、その前提条件の基で何が分かるのか、ということなのです。無条件にデータを信じることも、反対に、一方的にデータを無視することもあってはなりません。

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