冷え込む「消費者心理」、売れない「耐久消費財」
〜停滞感が漂い始めた米国経済(前編)〜
日本経済新聞電子版によれば、米国のオバマ大統領は8月30日、ホワイトハウスで「政権の経済チームが短期的に成長と雇用を促進し、長期的に経済の競争力を高める追加策を検討している」との声明を読み上げ、米政府が追加景気対策を検討していることを明らかにしました。
その背景には、米国時間27日発表の2010年4〜6月期の実質国内総生産(GDP)改定値が速報値から下方修正されたことに加え、9月3日に発表が予定されている8月の雇用統計で民間雇用者数の伸びが鈍化するとの見通しが強まっていることがあるようです。
米国の景気減速は、輸出主導で回復してきた日本や中国の経済に大きな影響を与える可能性があります(一方、中国はいまや日本の最大の貿易相手国であり、同国の景気減速は米国同様に日本経済に大きな影響を与えます)。
そこで、今回と次回の2回にわたり、停滞感が漂い始めている米国経済の現状を考察することにしましょう。
まず、米政府による追加景気対策検討のきっかけとなったとみられる改定後の実質GDPについて表を見てください。

「サブプライム危機」が起きた2007年は、金融界に激震が走ったとはいえ、実体経済への影響が限定的であったことから、成長は鈍化傾向であったものの、実質GDPは1.9%のプラス成長を維持しました。ところが翌2008年は、9月15日のリーマンブラザーズの破綻(リーマン・ショック」)が実体経済に波及し、ゼロ成長に陥りました。さらに、2009年はその余波を受けて2.6%のマイナス成長に転落しました。
もっとも、2009年を四半期ベースで見ると、7〜9月期がプラス1.6%(年率換算、以下同様)、10〜12月期がプラス5.0%と、年後半あたりから回復の勢いが増していることが分かります。2010年に入ると1〜3月期がプラス3.7%とある程度の成長は維持したものの、4〜6月期にはプラス1.6%と回復のペースが鈍化しはじめました。しかも、先述したように、2010年4〜6月期は、速報値のプラス2.4%から0.8ポイントも下方修正されています。米政府だけでなく、世界中の市場関係者の間でも米国の景気減速の懸念が高まりつつあるのです。





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