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茂木健一郎の「超一流の仕事脳」ビジネス

茂木健一郎:気楽に生きている人からは華やかさは出てこない(2/2ページ)

歌舞伎俳優・市川海老蔵

2010.08.18

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 海老蔵さんはこれから大俳優になっていくと思う。これまでいろいろな人に会ってきたけれど、海老蔵さんと同じ時代に生きていて良かったと後から振り返って思えるくらい、僕の中では評価が高い人物である。とにかく輝いていて、しかも精進している。いま海老蔵さんには“カード”がそろっているのだと思う。よく「清濁併せ飲む」と言われるが、グレていた青年の頃など、プラスのこともマイナスのことも含めていろいろな経験を巡らないとああいう人にはならないと思う。

 「親の死に目には会えない」といったことを当然のように受け止める役者魂のすさまじさがある。父である市川団十郎さんがかつて悩み迷った海老蔵さんのことを語る際に、舞台に一度でも穴を開けただけでも俳優として失格であり、その時点でもう終わりだと言い切った厳しさに深く感銘を受けた。

 華やかに見える歌舞伎の世界だが、そこには「板子一枚下は地獄」とも言えるものすごい厳しさがある。華やかさはそこから生まれていると思う。気楽に生きている人間からは華やかさは出てこない。われわれが学ぶべきことはそこにある。

NHK プロフェッショナル 仕事の流儀

「荒ぶる魂、覚悟の舞台へ」 歌舞伎俳優・市川海老蔵

 「プロフェッショナル仕事の流儀」夏のスペシャルは、今や国民的な注目を集める歌舞伎界のプリンス、市川海老蔵(32)。スターとしてスポットを浴びる裏側で、全身全霊をかけて芸に打ち込む、海老蔵の知られざる姿に迫る73分の拡大版だ。今、海老蔵は大きな変化のただ中にある。

 天賦の才に加え、芸に厚みが加わったと賞される最近の海老蔵。古典の復活や新作の上演にも積極的に取り組む。かつては「浴びるほど飲んだ」という酒を控え、タバコもぴたりとやめた。春には入籍をし、新生活では食事や身体のメンテナンスに細心の注意を払う。「限られた人生の中で、自分はどこまでたどり着けるのか?」。舞台にすべてを懸けるその姿は、鬼気迫るオーラに満ちている。

 名門の跡継ぎという宿命を背負い、押しつぶされそうな重圧に苦しんできたかつての海老蔵。しかし、ある時期を境に、その姿勢は大きく変わり始める。番組は、11か月にわたって海老蔵の舞台作りの裏側に密着。1人十役に挑んだ「伊達の十役」。そして、座頭として挑む6月のロンドン公演の「義経千本桜」。世界に歌舞伎の真髄をどう伝えるのか。歌舞伎に懸ける海老蔵の知られざる素顔と格闘の日々を描く。

NHK総合テレビ
8/19(木)午後7:30 ~ 午後8:43
茂木 健一郎(もぎ・けんいちろう)
茂木 健一郎(もぎ・けんいちろう)

 1962年、東京都生まれ。東京大学大学院卒業。「クオリア(感覚質)」を手がかりに、脳と心の謎に挑む新進気鋭の脳科学者。現在、ソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー。

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