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梶原しげるの「プロのしゃべりのテクニック」ビジネス

梶原しげる:【116】メラビアンのうそ ~「プレゼン詐欺」にご用心~(1/4ページ)

2010.08.19

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 これを得意げに話すと「この人大丈夫?」と思われる危険をはらむ「注意すべき3つの都市伝説」がある。

(1)血液型性格占い
(2)ジャネーの法則
(3)メラビアンの法則

 「インチキだ」とか「いや科学的だ」という話をしたいのではない。

 最初から遊び半分なら目くじらを立てる話ではないが、場面と相手を考慮しないと「危険」だから少々注意が必要だ、というお話だ。

 (1)についてはこのコラムの第23回「血液型ブームを上司攻略に使う」で、私の「血液型詐称」を告白したことがある。血液型占いは、昭和初期徴兵検査で軍医が、特定の血液型に結核罹患者が多いことを「発見」した報告や、同じ頃有名現役大学教授古川竹二が論文を発表し、一大ブームになる。まもなく「科学的根拠無し」と一旦は消えたものが1970年代あたりから蘇り、その後は真贋論争がくり返され、現在は「都市伝説」といわれながらも熱心な信者と、「ばっかじゃない」と全否定する人との溝は埋まっていない。軽い合コンあたりならOKだが、取引先との商談前の雑談には控えた方が良い話題だ。

 (2)のジャネーの法則とは「物理的には同じはずの時間が、加齢と共に短く感じる。感じる時間の長さは年齢と反比例の関係にある。例えば10才の少年の1年は10分の1だが、60才の人の1年は60分の1でしかないからだ」というものである。何となく、そんな気もするし、物理学音痴な私などとても説得力を感じる。しかし、超多忙でいくつもの締め切りに終われる40才の人気作家の1年は、年金支給を待ち望むだけの退屈な日々を送る60才の定年退職者の1年より心理的な時間が長い、と言いきれるだろうか。「ジャネーの法則」は科学的には「単なる直感的な、仮説とさえ言えない代物」というのが一般的だそうだから、知的な人を前に、軽い雑談ならともかく、真顔で口にしない方が安全だ。

 と、ここまでは「罪のない話だし、いちいち文句を付けるのも大人げないかな」と、実は思っている。

マジックナンバー「55・38・7」

 しかし3番目は、これを「本気」で、プレゼンや講演の前振りに使ったら、完璧にインチキ扱いされるから注意しよう。今回はここからが本番だ。

 (3)「米国の心理学者メラビアンの実験によれば、人が話をする時、相手に伝わるのは55%が表情や仕草、服装等の見た目。38%が声の調子、意味内容言葉はたったの7%です。93%は言葉以外が伝わるのですから、言葉自体より、それをどう伝えるかに注意しましょうね」

 これ、誰かから言われたり、本で読んだことありませんか?

 「非言語表現の大切さ」は私も日々実感し、おおいに賛同する。大学院でも「ノンバーバルにもきっちり目配りを!」は、繰り返し叩き込まれた。しかしその際この「メラビアンの法則」を口にする教授は1人としていなかった。恩師でカウンセリング心理学の権威、グループカウンセリングの第一人者國分康孝先生ならご存じのはずと伺うと「どんな法則? 初耳だなあ」との返事。

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