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林 志行の「現代リスクの基礎知識」ビジネス

林志行:BOPとキャリア形成(5/6ページ)

2010.08.05

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 BOPは、eco同様、自らがどう考え、行動するかであり、それを支える社会や企業、制度などがさらに活動を活性化させるところに意味がある。まずは関心を持ち、セミナーなどに登壇するパネリストらに相談しつつ、インターンなどの形で経験し、得手不得手、あるいは課題などに触れてみることは可能だ。

 そうはいっても、人にはぞれぞれの都合がある。進学や転職、起業でも言えることだが、生活できる蓄えを十分に確保し、次のステップとして始める人と、若い頃にまずは苦労し、経験を積みたいと思う人、それぞれの立ち位置による。

 以下、二つの参考となるケースを紹介したい。

・「昼の仕事、夜の仕事」
 灌漑ビジネスを企画する、前述のマッキンゼーの金平氏は、本業とは別にBOPに取り組むことを称した「夜の仕事」を提唱していた。3月に行われたBOP関連のセミナーでのこの言葉に、筆者は共感を覚えた。筆者も90年代から、二足の草鞋で活動してきたが、感覚として似ていると感じたからだ。昼の顔(本業)とは別に、夜中や週末に活動するタイプである。特に、留学時に知り合う同級生らに触発され、帰国後にNGO、NPOとして活動するケースが多い。

 ただし、それは、職務規程への抵触があるかないか、職場や上司の理解、あるいは、仕事そのものが激務かどうかで変わってこよう。

 金平氏の場合、留学後にマッキンゼーに戻り、二足の草鞋を履いていたようだが、より本業とのシナジーを得るために、世界銀行へと転身し、より近い領域から、ソケットというNPOを立ち上げたようだ。

 金平氏は、旧来の友人と、新しい友人の両方から活力を得られると語っていた。すなわち、BOPビジネスに飛び込まなかった同級生や元同僚らの活躍をバネにしながら、一方でBOPに集う仲間らとの支え合い、交流が原動力になるようだ。

 組織戦略、人材戦略の分野では、90年代から、海外留学でMBAを取得した後、日本の企業ではうまく実力を発揮できないと悩むケースが取り上げられてきたが、今後は、自らの自己実現としての社会貢献、ソーシャルビジネスの実現に向け、離職するケースが増えそうだ。

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