日本の「家計貯蓄率」は世界最低水準
〜「貯蓄」が映し出す日本経済の不安(前編)〜
前回は、財政赤字の問題を通して日本経済の抱えるリスクを考察しました。
日本は、国の歳出が歳入を上回る財政赤字の状況が常態化しており、名目GDP(国内総生産)に対する中央と地方を合わせた政府債務(中長期債務)の比率が200%近くに達するなど、財政赤字の規模(累積ベース)が先進国の中では最悪の水準となっています。
そのため、先進各国に財政赤字半減(年間ベース)を求めるG20サミット(20カ国・地域首脳会議)首脳宣言(6月27日採択)でも、日本だけが唯一「例外扱い」となりました。
日本政府はその巨額の財政赤字(累積ベース)を埋め合わせるために、年間に税収と同水準あるいは税収を上回る規模の国債を発行しています。
そして、その国債の4割程度を都市銀行やゆうちょ銀行など金融機関が購入しています。ゆうちょ銀に至っては、約180兆円の資産の8割近く(約155兆円)を国債が占めています。
金融機関の国債購入原資は主に預貯金です。それはとりもなおさず金融機関にお金を預けている人々が「間接的」に国債を購入していることになります。言い換えれば、個人が金融機関を通じて間接的に国債をファイナンスすることで政府の膨大な財政赤字を担っているのです。
つまりは、日本の財政を支えているのは金融機関の国債購入原資となっている「家計の貯蓄」である、というわけです。
そこで、今回と次回の2回にわたって家計の貯蓄に焦点を当て、日本経済が抱える構造的問題についてお話したいと思います。





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