職場を生き抜け!

【第122回】残るも地獄、出るも地獄のリストラ

〜「プロフェッショナルであれ!」路線は通用しない〜

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 連載120回には、多くの方からコメントをいただきました。ありがとうございます。

 今回は、その中で私がぜひとも考えておいた方がいいと思うコメントを選びました。下記のものですが、着眼したのは「不採算事業のリストラがすごいスピードで進んでいます」というくだりです。

 これは、事業戦略と人事戦略の一体化を意味します。会社員からすると、相当に怖いものです。

 不採算事業の切り捨てが始まり、すごいスピードかつ社外に見えない形でリストラが進んでいきます。能力云々より、40歳が一つの境界になっていて、若い人は(人件費が安いので)職場に残り、年をとった人たちは引き取り手のないまま、ある部署へ異動されます。

社会的批判を受けないよう、解雇はされませんが、仕事はありません。博士学位があって実績もあり、大変に優秀な人でさえ、その対象から逃れることはありません。会社がその事業をやめると決めたらそれでおしまいです。その事業にいるすべての人間が不要なのです。ですから、残るも地獄、出るも地獄です。(2010年07月04日・リストラされました)

 今回も企業の動きをよく見抜く専門家2人にお聞きしました。

野口吉昭さん HRインスティテュートの代表取締役。人財開発コンサルタントとして多くの大企業・中堅企業のコンサルティングを行う。

林 明文さん トランストラクチャ代表取締役・シニアパートナー。全国の中堅、大企業や外資系企業の人事コンサルティングに関わる。

◆野口さん

 事業戦略と人事戦略を一致させる動きは、大企業を中心にありますね。これはポートフォリオ経営、つまり、経営資源を有効に使おうという考えの現われと捉えることができるでしょう。一見するとこの動きは合理的なのですが、メリットとデメリットがあると思います。

 デメリットとして挙げられるのは、「縮小と撤退」「撤退と集中」といった後ろ向きの動きがあること。本来、経営資源を有効に使おうとする場合、「選択と集中」といった考えのもと、将来性のある事業などに人や金などの経営資源を集中させるものなのです。

 ところが、それが悪い方向に働き、採算の悪い子会社や事業部を廃止するところで思考が停止していることがあります。この1〜2年、このビジネスユニットごとなくしてしまう例が目立ちます。<続く>

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