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~スペインと中国に注目~

真壁昭夫「“100年に一度”時代のお金の貯め方・殖やし方」ビジネス

“第2のリーマンショック”は来るか
~スペインと中国に注目~(1/2ページ)

2010.05.17

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 ギリシャの信用不安問題が、世界の金融市場の機能低下につながる懸念が高まっています。経済専門家の間では、「“第2のリーマンショック”の可能性が高まった」との指摘も出ています。今回、ギリシャの信用問題が、金融市場全体に大きな影響を与えた背景には、フランスやドイツなどの欧州の大手銀行が、多額の資金をギリシャの金融機関に貸し付けていることがあります。今後、ギリシャの信用不安がさらに拡大すると、欧州銀行の貸付が不良債権化することが懸念されるからです。

 欧州の大手金融機関のギリシャ向けの債権から、多額の損失が発生することになると、ギリシャだけではなく、欧州の金融機関の信用力にも問題が出ることが懸念されます。金融市場では、既に、そうした懸念を反映して、銀行間の貸借金利が上昇傾向を鮮明化しています。銀行間の資金貸借に問題が出てくると、金融システム全体の機能が低下することにつながります。そうした傾向が一層鮮明化するようだと、景気にもマイナスの影響が及ぶことは避けられません。それが現実味を帯びてくると、“第2のリーマンショック”の可能性が高まることになります。

 ギリシャに対して、IMF(国際通貨基金)やEU(欧州連合)の支援策が合意されたにも拘らず、一時、世界の金融市場が大きく混乱しました。その主な理由は、支援策の前提である、ギリシャの300億ユーロの財政支出の削減の実現性にやや疑問があることがあります。

 景気が低迷する中で、財政支出を大幅に切り詰めることは、国民にとって大きな痛みを伴うことになります。ギリシャ国民が、本当に、その痛みに耐えられるか否か、「実際にやって見なければ分からない」というのが本音だと思います。

 また、ギリシャの国債の利回りは上昇していますから、国債の利払い負担が大きくなっています。そうした状況を考えると、IMFとEUが合意した1100億ユーロの支援だけで十分かどうかも、「よく分からない」との指摘もあります。そうした懸念の高まりが、欧州大手銀行の業績悪化懸念という経路を通って、欧州各国の経済に大きな打撃を与え、それが米国、さらにはわが国に及ぶ懸念につながったのです。

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