トヨタ自動車のリコール(回収・無償修理)問題は、米国では収束へ向かっていると思われているが、実はまだ終わっていない。
4月になっても米「コンシューマー・リポート」誌がトヨタのレクサスSUV車を「Don’t buy !」としている。CNNなどでは車が急ハンドルを切って停止しようとしたときに大きくスリップしてしまう映像が繰り返し流されている。
コンシューマー・リポート誌はユーザーが車など耐久消費財を買うときに参照する雑誌で、「中立」であることで知られている。同誌にこのような厳しい評価が掲載されることは8年ぶりだという。
これを受けて、トヨタは一時的に製造を停止して原因究明と対策の策定を行うと発表している。
「当事者間の問題」という前原国交相のお気楽な発言
米メディアの4月9日の報道によると、消費者や株主が米国各地で起こしている複数の訴訟が、カリフォルニア州の連邦裁判所で一括審理されることになった。
また米運輸省はトヨタに対し、自動車メーカーの安全問題では上限となる約15億円の制裁金を課すことを発表した。制裁金は決して安い額ではないが、トヨタに対するすべての制裁をラフード運輸長官がすべて調査したうえで求めてくれれば、トヨタ側の対応も楽になる。事実、トヨタは「この決定を歓迎する」と好意的に受け止めている(19日に米運輸省とトヨタは制裁金を支払うことで合意したと正式に発表した)。
米運輸省による制裁は日本政府にとっても重大なニュースであろうが、どうも政府関係筋はずいぶん楽観的に捉えているようだ。トヨタが米国政府から制裁金を課されることについて、前原誠司国土交通相は4月6日、「その事実は知っているし、トヨタもそれに従うということを報道で存じている。いずれにしても当事者間の問題だ」とコメントを発表した。
「当事者間の問題」とは随分とお気楽なものである。まるで他人事のようなコメントだ。トヨタが日本を代表する企業だということ以外に、アメリカに向けて1000万台以上を日本製品として輸出しているのである。もし欠陥車両を出し、死者まで出していた、というなら、毒入り餃子とどこが違うと言うのだろうか? 餃子で中国政府に善処を要求したのなら、クルマでは「当事者間の問題」と言い切れるのだろうか。
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