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ゆとり世代、業界の大先輩に教えを請うビジネス

オウム真理教の『A』『放送禁止歌』の森達也さんに聞く~「現場ってなんですか? 編集ってなんですか?」(後編)(1/10ページ)

2010.04.23

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(取材・文=加藤 レイズナ:フリーライター)

 ゆとり世代、22歳の駆け出しフリーライターが、業界の大先輩たちに教えを請うインタビューシリーズ。第2回に登場していただくのは、森達也さん。オウムを素材にしたドキュンタリー「A」、「放送禁止歌」などで知られる映像作家。思いもかけない現場を経験し、それを作品にしていく過程をきく。今回はその後編です。

 前編から読む方はこちらから。

痴漢冤罪の防止に役立ちます

森達也(もり・たつや)
映画監督、テレビディレクター、作家。立教大学法学部卒業。1956年5月10日生。広島県呉市出身。役者志望だったが、自分には演技力も運もないと役者の道を諦め、テレビ番組制作会社のテレコム・ジャパンに入社。現在はフリーで活動のかたわら早稲田大学客員教授、明治大学客員教授も勤める。1997年、オウム真理教に密着取材した自主制作のドキュメンタリー映画「A」を公開し話題を呼ぶ。続編の「A2」は山形国際ドキュメンタリー映画祭で市民賞・審査員特別賞を受賞。『A』『A2』(現代書館)、『職業欄はエスパー』(角川文庫)、『放送禁止歌』(解放出版社)『悪役レスラーは笑う?「卑劣なジャップ」グレート東郷』(岩波書店)など著書多数。動物好きな一面もあり、犬と猫を計5匹飼っていて、毎日自分で散歩に連れていっているとか。

── 『誰が誰に何を言ってるの?』では街に溢れているおかしな表示や掲示を取り上げていますが、森さんが特に印象に残ったおかしなものはなんでしょうか?

 最近、目玉のステッカーやチラシが増殖しているんですよ。

── 「犯罪を見逃さない!」みたいな防犯のステッカーですね。

 僕の家の近くでは、ほとんどの家の戸口に貼ってあります。「人を見たら不審者と思え」式の表示ばかり。あれは子供に見せたくない。いやな大人になると思う。

── 小学校の頃は道を歩いている人がいたら挨拶しろと言われていましたが、いまはそれをすると学校側で注意の対象になるみたいですね。

 そうなの?

── 知らない大人に話しかけられたって家の人や学校の先生に言うと、変な人が現れたから注意しよう、みたいに呼び掛けられるらしいです。

 困ったねえ。集団と違う動きをする人を排除しようという意識が、日ごとに強くなっているような気がします。

── なんかこわいですね。『誰が誰に何を言ってるの?』を読んだあとに注意しながら街を歩いているとカメラの数が本当に多いことに気づきました。

 多いから安心できるかといえばそうじゃない。逆に不安は高まります。

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