前回は、米国の中央銀行に当たる連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長が2月24日に行った議会証言(前半部)を引用しながら、各種経済指標を用いて米国経済の現状を検討しました。
そこで浮かび上がったのは、米国経済は回復基調にあり、全般的には「底打ち」感が出ているものの、自動車や住宅など一部業種では依然として「底ばい」の状況が続いている、ということでした。
今回も、バーナンキ議長の議会証言(後半部)を見ながら、さらに現状の米国経済への理解を深めていきましょう。以下に示すのは、バーナンキ議長の議会証言(要旨)の後半部です。
米連邦公開市場委員会(FOMC)は2008年12月以来、FF金利を歴史的に低いレベルに引き下げ、今日もその金利を維持している。FOMCは景気状況からみて、FF金利はもうしばらくの間は例外的に低いレベルを維持するのが妥当と考えている。だが、インフレ圧力が大きくなるのを防ぐため、景気の回復度合いを見ながら、ある時点で金融引き締めを始める必要がある。
FRBは二度と金融危機が起こらないように、できる方策を行っていく。効果的で完全な金融規制改革のために議会と協力していく。
(日本経済新聞朝刊の2月25日付記事より抜粋・引用)
短期金利がゼロに近い水準に張り付く
最初に、用語の説明をしましょう。
米連邦公開市場委員会(FOMC)とは、FRBの議長と7人の理事、4人の地区連銀総裁(ニューヨーク連銀総裁とその他の地区連銀総裁の中から交代で選出)の計12人で構成され、政策金利の誘導や公開市場操作など金融政策の方針を決定する機関です。いわば日本銀行の政策委員会に当たり、FRBにおける最高意思決定機関と言える組織です。
FF金利とは、金融機関が連邦準備銀行に預けている資金残高(フェデラルファンド=FF)の過不足を調整するために、金融機関の間で行われるFF取引の金利のことです。無担保で翌日返済(オーバーナイト)の貸し借りの金利を政策金利として、FRBは誘導目標を定めています。日本の政策金利の「無担保コール翌日物(オーバーナイト)金利」に相当します。
要するに、日銀の金融政策における無担保コール翌日物と同様に、FF金利はFRBの金融政策における最重要な政策金利として位置づけられています。現在は0から0.25%の間で誘導されています。実質ゼロ金利政策と言えます。





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