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大前研一の「産業突然死」時代の人生論ビジネス

大前研一:リコールで表面化したトヨタ式カイゼンの限界 ――新しい設計思想への契機へ(1/8ページ)

2010.02.16

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 2007年に自動車生産台数でついにGMを抜き、世界のトップに躍進したトヨタ自動車。だが、欧米などの大規模リコール(回収・無償修理)の影響で、トヨタは2月4日、2010年3月期の営業損益に1800億円規模の影響が出る見通しだと発表した。トヨタは信頼回復に向けて真摯に取り組んでいかなければならない。

リコールを引き起こしたのは構造上の問題ではないか

 トヨタ問題の発端は、2009年8月に米国で起きた死亡事故である。このときトヨタは「運転席のフロアマットがずれ、アクセルペダルがフロアマットに引っかかって戻らなくなった」と発表した。そこで同社はフロアマットの交換やアクセルペダルの形状変更などで対処した。

 ところが今年1月、米国でアクセルペダルの戻り方に問題があるとして、8車種約230万台のリコールを発表した。これはフロアマット問題とは別で、アクセルペダルが摩耗によって戻りにくくなるという問題だった。これを受け、米国で8車種の販売・生産を1週間停止した。

 さらに2月になって波紋を呼んだのが新型プリウスをはじめとする4車種でのブレーキ問題だ。滑りやすい路面を低速で走るとき、瞬間的にブレーキの効きが悪く感じるという。トヨタは当初、「運転感覚の問題」としていた。つまり同社は「構造的な欠陥ではない」と主張していたわけである。

 しかし私は以前から、「フロアマットや運転感覚の問題ではない」と指摘していた。これだけ多くのクレームが発生するからには、やはりエンジン・コントロール・ユニットも含めた構造上の問題があると思っていたのだ。

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