オバマ米大統領は1月21日、金融危機の再発防止に向けて、金融機関の規模や事業内容に一定の制限を設ける新たな金融規制案を発表した。サブプライムローン問題やリーマンショックなど大規模な金融危機のたびに、国家が金融機関を「救済しなくてはならない」構造にメスを入れようとするものだ。
現実を知ればいかに困難であるか想像がつく
新金融規制案には二つの柱がある。一つは、銀行に対し、預金を原資にした高リスク投資を規制するもの。具体的には「ヘッジファンド、未公開株を手がけるファンドの所有、投資の禁止」、「自己資金勘定での高リスク投資の制限」が挙げられる。この規制が行われると、銀行は約半分の活動ができなくなる。銀行にとっては非常に大きな問題だ。
例えば、ゴールドマン・サックスは今期、利益の90%近くが自己勘定取引によるものと言われている。もし新規制に従って自己勘定取引をやめてしまったら、ゴールドマン・サックスの史上最高利益と言われているものは10分の1以下になってしまう。米国の金融機関は、程度の差こそあれ、どこも自己勘定取引による投資を行っている。そういう現実を知れば、新金融規制案の実現がいかに困難であるかは容易に想像できる。

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