【特別編】全米1のビジネススクール学長に聞く
今後のリーダーに求められる資質と知識とは
サブプライム問題に端を発した金融危機を受け、米国のビジネス教育はどう変わるのか──。米国トップクラスのビジネススクール、ダートマス大学タック・スクール・オブ・ビジネスのポール・ダノス学長に小宮一慶氏が聞いた。同校は100年以上の歴史を持つ米国初のビジネススクール。2007年には、ウォール・ストリート・ジャーナル紙で「ナンバーワン・ビジネススクール」の評価も得た。小宮氏もかつて同校で学び、MBA(経営学修士)を取得した。小宮氏がそんな母校の学長へのインタビューを通じて米国ビジネス教育の現状と課題を浮き彫りにする。
◆金融危機の影響で大学も最大40%の資産を失う
小宮 まずお聞きしたいのは、金融危機が米国の大学に与えた影響です。大学を取り巻く環境に変化はありましたか。
ダノス ええ。とりわけ大きな大学に金融危機の影響が及んでいます。

ポール・ダノス氏
米ダートマス大学 タック・スクール・オブ・ビジネス学長
米ダートマス大学 タック・スクール・オブ・ビジネス学長
米国の大学の約5割を占める私立大学はふつう運営資金を賄うために投資を行っています。そうした大学は金融危機の影響で25〜40%もの資産を失ってしまいました。ここでいう資産には寄付や銀行預金なども含みます。
もちろん、我々ダートマス大学も例外ではありません。我々だけでなく、イエール大学やMITといった他の私立大学もひとしくダメージを受けています。そのため私立大学の納税額が減り、そのことが引いてはUCLAのような公立大学の運営にも影響が与えています。公立大学は主に州の助成金で運営していますから、州の税収減が大学への助成金の減額につながるからです。
ただ、大学にとって良いニュースもあります。ここ6カ月ほど株価も順調に上昇しており、大学が失った資産の15%ほどが回復傾向にあります。ポジティブな兆しも見え始めているわけです。





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