1月下旬、オバマ大統領が、突然、金融規制案を発表しました。規制案の具体的な内容は、基本的に金融機関が大きなリスクを取ることを制限する一方、借り入れによって、金融機関の規模が大きくなりすぎることに歯止めを掛けることです。
その規制が実施されると、銀行のディーリングなどのマーケット業務を大きく制限することになります。そのため、金融専門家の一部からは、「銀行と証券の分離を規定した、1933年の大恐慌時のグラス・スティーガル法が復活した」との声があがっています。しかも、今回の規制案の発表をきっかけに、世界の株価、特に大手銀行の株価が不安定な展開になっています。
今回の規制の内容をもう少し詳しく説明します。オバマ大統領の規制案では、一般的に、銀行はリスクの高いヘッジ・ファンドや、未上場の株式を扱うプライベート・エクイティー・ファンドを保有したり、出資することができなくなります。また、銀行の自己勘定によるディーリング業務も制限されます。さらに、銀行が、外部からの借り入れによって資産を積み上げて、事業規模を拡大することも制約されることになります。
この規制の背景には、「銀行は、人々の大切なお金を預かるのだから、安全でなければならない」との考え方があります。銀行の安全を保つために、リスクの高いトレーディングなどの市場関連業務を積極的に行なうことを規制することが必要ということになるわけです。ただし、銀行がリスクの高い業務から撤退してしまうと、その分だけ収益機会を失うことにつながります。つまり、銀行の儲けが減ってしまうことが考えられます。





あなたのご意見をお聞かせください