前回、JALの法的整理の背景にあるものと、JAL再建の短期的な見通しについてお話ししました。今回はその続きとして、これからのJALが乗り越えていかなければいけない問題についてお話ししていきたいと思います。
二つの問題点がある「デットエクイティスワップ」
JALの再生計画案を見ると「上場廃止をして100%減資をする」とあります(前回、このメリットについてお話ししました)。
もう少し踏み込んでみましょう。この減資に関し、金融機関に「デットエクイティスワップ(Debt Equity Swap)」をするという案が検討されています。デットエクイティスワップというのは、持っている負債を減額し、株式に変えるということです。つまり、債権者が株主になるということです。
そこで二つの問題があります。まず一つ目は、100%減資される株主との公平性の問題。既存の株主はゼロになってしまうわけですが、金融機関だけは債権が株に変わるのか、ということになってしまいます。
もし、そこで政府がお金を入れて、その後に上場でもすれば、金融機関だけすごく儲かる可能性もあります。それが本当に許されるのでしょうか。もちろん、金融機関の持つ、普通株や優先株も減資の対象となるので、その点では公平だと言えますが、債権を無条件で株式に転換するべきかという議論がなされても良いのではないかと思います。
その際に、前回もお話ししましたが、既存の株主に株主優待を行い続けるという考えは一考に値すると思っています。減額される債権者には株式を与えるわけですから、元々の株主には保有期間に応じて優待券を差し上げるということです。法的整理前1年間くらい前まで株主だった方たちに、株式の保有期間に応じて最長10年間くらい、株主優待券を差し上げればよいと思います。長く保有されていた方には長く優待券を差し上げればよいのではないでしょうか(1年以内の短期的保有者には差し上げないということももちろんあります。特に、最後のマネーゲームに興じた方に対しては、不要でしょう。こちらも公平性が必要ですね)。
さらに、元々株主だった人はJALを利用することが多かったでしょうから、再建にも役立つのではないかと思います。





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