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大前研一の「産業突然死」時代の人生論ビジネス

大前研一:「小沢民主」が乱れ、国民の怒りが爆発する日(5/5ページ)

2010.01.27

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「最も避けたかった事態」が到来するかもしれない

 小沢氏が退けば民主党は小グループの派閥が乱立する、まさに自民党型の政党となるだろう。それ自体はほかに突出した指導者のいない民主党においてはやむをえないことであるが、国民の期待した「政権交代に伴う新しい政治」は幻に終わる。

 時あたかも経済的には国内総生産(GDP)で中国に間もなく抜かれ、民間部門においても韓国・台湾・中国・インドなどの新興企業に次々に抜き去られていくニュースが紙面を賑わせている。日本のバイオリズムが極端に下がり、「巣籠もりデフレ」からの脱却は容易ではなくなる。小沢の強権政治を否定することはできるが、あるいは行政の最後の砦として「政治主導」の民主党のドンを陥れることはできるかもしれないが、それだけで今の日本が遭遇している深い苦悩の中から抜け出せるものでもない。

 そこに国債の格付けが下がり、どこかで暴落の危険が増してくれば、国民資産の大半が国債購入に当てられてきたわが国としては間違いなくパニック状態になるだろう。いくらノー天気な、ダメ政府でも信頼してその発行する1000兆円近い国債をほぼ無制限に買ってきた国民でも、そのとき初めて近年になかった怒りが爆発するに違いない。

 拙著『新・国富論』(講談、1986年刊)以来20年以上にわたって新しい国家の建設を提言してきた私としては「最も避けたかった事態」が到来することになる。

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大前研一の「「産業突然死」時代の人生論」は、09年4月7日まで「SAFETY JAPAN」サイトにて公開して参りましたが、09年4月15日より、掲載媒体が「nikkeiBPnet」に変更になりました。今後ともよろしくお願いいたします。また、大前氏の過去の記事は、今後ともSAFETY JAPANにて購読できますので、よろしくご愛読ください。


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大前 研一(おおまえ・けんいち)
大前 研一(おおまえ・けんいち)

 1943年、福岡県に生まれる。早稲田大学理工学部卒業後、東京工業大学大学院原子核工学科で修士号を、マサチューセッツ工科大学大学院原子力工学科で博士号を取得。日立製作所原子力開発部技師を経て、1972年、マッキンゼー・アンド・カンパニー・インク入社。以来ディレクター、日本支社長、アジア太平洋地区会長を務める。
 2005年4月に本邦初の遠隔教育法によるMBAプログラム(ビジネスブレークスルー大学院大学)が開講、学長に就任。経営コンサルタントとしても各国で活躍しながら、日本の疲弊した政治システムの改革と真の生活者主権の国家実現のために、新しい提案・コンセプトを提供し続けている。
 著作に『さらばアメリカ』(小学館)『新版「知の衰退」からいかに脱出するか?』(光文社知恵の森文庫)『ロシア・ショック』(講談社)など多数がある。

大前研一氏のホームページ:
  http://www.kohmae.com
ビジネスブレークスルー:
  http://www.bbt757.com

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