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「子ども手当」では子どもは救われない

2010年01月18日  RSS  コメント(71件)

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(山谷えり子=参議院議員)

「子ども手当」はとんでもない愚策

「子ども手当」は民主党政権の目玉政策の1つである。マニフェストの言葉を借りれば、「子育ての心配をなくし、みんなに教育のチャンスをつくる」ために月額2万6000円を各家庭に支給するものだ。しかしこれは、子育て支援策としても、また国家が行う教育政策としても、とても賛成できるものではない。

 親御さんにとって一番うれしいのは、子どもがよい教育を受けられてよい子に育っていくことである。ところが、民主党のやっていることは肝心の「教育」に関する施策を「予算の無駄遣い」として次々に削り、代わりにカネを各家庭にばら撒くというものである。

 私が教育再生担当の内閣総理大臣補佐官を務めていた安倍内閣時代から、教育再生を掲げて基本法を整え、福田内閣で制度調整し、麻生内閣で予算まで決まったものが、今次々と凍結、予算削減になっている。

 たとえば、全国の全公立小学校に440万円ずつ予算をつけ、放課後に地域ボランティアの方々と子どもたちが、学び、遊ぶという「放課後子どもプラン」という評判のいい事業も危うい状況だ。

 そのほか、仕分けされた事業を具体的に挙げると、子どもの読書活動の推進、伝統文化活動、スポーツ予算、教員免許制度関連、農山漁村ふるさと推進事業、食育推進費などきりがない。

 これらは、戦後5大長時間審議といわれた審議の末、教育基本法改正、教育再生3法の成立、学習指導要領改定、教員免許更新制や道徳教育の充実が図られたことを反映したものだ。その経緯を一切無視して国会審議をせずに「無駄」と断ずるのは独裁的ではないか。憲法83条の「国の財政を処理する権限は、国会の議決に基づいて、これを行使しなければならない」という条文に反していると思うのだが、法制局の見解として「内閣の判断にかかわる事項であり、憲法違反ではない」とのことだった。

 政治状況の変化によって変更せざるを得ないことはあっても、変更には限度というものがあり、考え方の根幹にかかわることまで勝手に国会審議なく変更するやり方ははなはだ疑問である。

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