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あなどれない新書たち

若者は保険に入るべきか〜「生命保険のカラクリ」

(NPO連想出版 新書マップ編集部 川井 龍介)

『生命保険のカラクリ』
岩瀬大輔 著
文藝春秋
819円

 最近、結婚したばかりの20代のある男性が、妻の母親からまず言われたのが「生命保険に入ってね」だった。若くして夫を亡くしたこの母親は、娘の夫に万が一のことがあって娘が苦労するようではいけないと案じて、なにはともあれ生命保険への加入を勧めたのだ。男性の方は、「そんなものか」と思いながら、義母が紹介する保険会社の代理店とコンタクトをとってとりあえず契約をした。他社と比較する余裕もなかったという。

 結婚したばかりとか、就職したばかり、あるいは子供が生まれたとき、生命保険に加入する人は多い。保険会社からみればこういう人は絶好の顧客となる可能性があり、彼らも「もう社会人なんだから」とか、「自分一人の身じゃないんですから」と勧められると「そういうものか」と加入を検討してしまう。 身に覚えのある人は多いのではないだろうか。しかし、勧められた保険の契約内容については、それがベストなのかどうか今ひとつ確信をもてなかったり、契約しても100%理解しているとはいえない、というのはよく聞く話だ。

 かくいう私も昨年、知り合いの勧めでそれまでの保険を解約して別の保険会社の商品に変えた。正直言うと、説明を受けたときはなるほどと納得したのだが、毎月支払っている保険料は覚えているものの契約内容となると細かく覚えていない。また、変更にあたって比較したのは2社だけだったので本当にこれでよかったのか疑問は残る。昨今はインターネットでも生命保険に加入できるようだが、そういうところは検討の範囲外だった。しかし、考えてみれば一度加入すると、なにかきっかけがないかぎり毎月払いつづけるのが保険である。果たしてこれでいいのか。

 同様の疑問を抱いている人は多いだろうが、本書「生命保険のカラクリ」は、これに対する答えを導く一助になるのではないだろうか。「カラクリ」というと少し軽い感じがするが、その内容はいい意味でオーソドックスなもので、生命保険というものを、業界の全体像をはじめそのビジネスモデル、日本人と生保との関係、そして国際的な比較など、多方面から分かりやすく解説する。

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