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ユニットを丸ごと交換して写りの違いを楽しむ

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レンズ、撮像素子、画像エンジンを一体化
ユニットを丸ごと交換して写りの違いを楽しむ(1/4ページ)

リコー ユニット交換式コンパクトデジカメ「GXR」(1)

2009.12.21

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(聞き手:林田 孝司=フリーライター)

 デジタルカメラの販売が2008年とは一転して苦戦した今年、市場で注目されたのが反射ミラーのない「一眼」デジカメだった。「一眼レフ」と「コンパク」の中間層をうまく開拓し、コンセプト次第ではデジカメの魅力を新たにユーザーに訴求できることを明らかにした製品だった。
 12月18日、また新しいコンセプトのデジカメが誕生した。大胆にも、レンズとイメージセンサー(撮像素子)と画像処理エンジンをユニット化し、それを丸ごと交換できるようにした「リコー GXR」がそれだ。大きさは従来のコンパクトテジカメとさほど変わらないが、「一眼レフ」並みの大口径レンズと大型イメージセンサーを搭載できるのは驚きだ。GXRの商品企画に携わったリコーの福井良さんに話を聞いた。

リコー 新横浜事業所 パーソナルマルチメディアカンパニー 企画室商品企画グループ 技術主任の福井良さん

ユニットの交換で大きさの違うセンサーを楽しめる

——GXRの最大の特徴は「カメラユニット」の採用ですが、これはレンズ交換できる一眼レフカメラと本質的にどう違うのでしょうか。

福井 カメラユニットは、レンズとイメージセンサー、それに画像処理エンジンが一体化した形で入っています。イメージセンサーは銀塩カメラのフィルムにあたり、画像処理エンジンは撮影データを補正したり圧縮したりするものだと考えてください。デジタルカメラの画像は、レンズとイメージセンサーと画像処理エンジンの三つが一体となって初めて出来上がるものです。最も良い画質を作ることを考えたとき、レンズ、イメージセンサー、画像処理エンジンを一体にして最適設計するのが一番だと考えたわけです。

 一方、一眼レフタイプでは交換するのはレンズだけで、イメージセンサーや画像処理エンジンはカメラの本体側に入っています。装着するレンズはいろいろなメーカーから発売されています。当然、すべてのレンズが同じ性能ではないので、本体側ではどれにも対応できるようにマージンをとることで、問題が起きないようにしています。まず、ここが大きな違いです。

「リコー GXR」の本体(ボディ、左端)とレンズなどを一体化した二つの「カメラユニット」。中央が「GR LENS A12 50mm F2.5 MACRO」、右端が「RICOH LENS S10 24-72mm F2.5-4.4 VC」。「GR LENS」はヌケの良さと品の良いボケ味が売り。一方の「RICOH LENS」は広角から中望遠までカバーする常用ズーム。店頭価格は本体が4万9800円、「GR LENS」が7万4800円、「RICOH LENS」が3万9800円程度。

 センサー自体を交換できるメリットも大きな違いです。今まではレンズ交換はできても、センサーは交換できませんでした。しかし「カメラユニット」ならば、ユニットを交換すればセンサーそのものも交換することになり、センサーの大きさを変えることができるわけです。

 今回は「GR LENS A12 50mm F2.5 MACRO」と「RICOH LENS S10 24-72mm F2.5-4.4 VC」という二つのカメラユニットを同時に発売したのですが、イメージセンサーはそれぞれ50mmレンズが23.6×15.7mmのCMOSセンサー、24-72mmレンズが7.4×5.5mmのCCDセンサーを採用しています。

 センサーを大きくするとレンズの被写界深度を浅くできるので、背景のボケがきれいな写真が撮れます。ポートレートや花の撮影などに向いています。逆に、小さなセンサーは被写界深度が深くなるので、広範囲でピントが合います。気楽にスナップ写真を撮るとか、深い被写界深度が必要な撮影に向いています。撮る対象や状況に合わせて、レンズだけでなく、センサーも取り替えて撮影が楽しめるわけですね。

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