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仕事学のすすめ

新しい視点の見つけ方

 「知る楽 仕事学のすすめ」(NHK教育テレビ)は、毎回仕事の達人にスポットを当て、成功の秘けつや、ノウハウ、理念を語ってもらう番組だ。今月は、アート・ディレクター佐藤可士和さんの「人を動かすデザイン力」。第3回目のテーマは「新しい視点の見つけ方」だ。

 斬新なデザインでヒットを呼び込むアートディレクター、佐藤可士和氏。時代をリードする新しい発想は、実は日々の暮らしのリアリティーから生まれている。

 人の心に響くものは、どこから生み出されるのか? 今回は、佐藤可士和流「新しい視点の見つけ方」に迫った。

生活のリアリティーが素

佐藤可士和さん

 今の時代、人々に強く響くメッセージとはどのようなものか……。2008年佐藤氏は新しい切り口で、ビールのCMに臨んだ。

 本物の親子が登場し、台本のないトークを交わすという大胆なシリーズだ。このCMでは、プロ野球楽天イーグルスの田中将大投手が父親と出演した。自由な会話から生まれるリアルな雰囲気が、佐藤氏の狙いだった。

 このアイディアが生まれた背景には、佐藤氏自身の生活スタイルの変化があった。

 2年前、長男・火水(ひすい)君が誕生して以来、千葉に農園を借り、家族一緒に出かけるようになる。何気ない日常の暮らしの中から生まれたリアリテーィが、仕事にもつながっているのだ。

 藤巻氏が問う。「デザインとかアートというと、農業というのは非常に離れている。だけど実は近い」と、それに対して佐藤氏はこう言う。

 「いろんな事が今すごいスピードで動いているじゃないですか。ここ10年ぐらいだと思うんですけど、インターネットとか携帯電話など、2000年に入ってからはかなり劇的に環境が変わったと思うんです。そんな中で今僕が思っているのは、そういう時代だからこそ、みんなリアリティーが欲しいんじゃないかな。『リアリティー』というのが、僕は今、重要なキーワードかなと思ってまして……。何か情報とかそういうものがどんどん頭や目の前を通り過ぎていくので、何かを実感したい。実際に体験するだけではなくて、もっと、そのスピードに流されていかないような、リアルな感覚をみんな欲しいんじゃないかなと思うんです」

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