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10月スタートの新・要介護認定、制度への不信を払拭する道筋は?(1/5ページ)

2009.12.14

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(田中元=介護福祉ジャーナリスト)

 介護保険の受給資格を決める要介護認定。制度活用の入口に位置するこの仕組みが、大きく揺れている。今年10月に認定に必要な調査方法が新しくなり、昨年来、様々な批判を受けて二転三転したあげくの再スタートとなる。「(要介護者の)実態よりも軽く判定される」という懸念は解消されたのか。その検証について、政府は12月中に実施すると明言。新政権では、介護保険制度の抜本的な改正も視野に入れており、結果次第では再び認定の仕組みにメスが入る可能性もある。

介護保険利用の入口「要介護認定」。たび重なる改定の趣旨とは?

 まずは、要介護認定そのものについて、簡単に振り返っておきたい。

 そもそも要介護認定とは、介護保険においてサービス利用を希望する際、受給対象にいたる介護の必要性があるかどうか、必要性がある場合に受給できる限度額はどれくらいが妥当かを判定する仕組みである。介護サービスの利用希望者にとっては、いわば入口部分にあたり、その後のサービス利用のあり方を決定する重要なポイントといえる。

 要介護認定の流れとしては、介護保険の利用を申請した人に対して、市町村の認定調査員(民間委託あり)が、その人の身体状況や認知・生活の状況などについて面談調査を行なう。調査事項は現行で74項目ある。

 この調査結果をコンピュータによる一次判定にかけ、かかりつけ医の意見書や調査の際に記された特記事項をもとに、認定調査会という機関において最終判定を行う。判定ランクには、要介護1~5、要支援(要介護よりも軽い段階)1、2の7段階があり、いずれにも該当しない人は「自立」とされ、介護保険によるサービスは利用できない。

 この要介護認定のあり方は、過去にも03年と06年の2回見直しが行なわれている。前者は、認知症高齢者の要介護度が適切に反映されることを目指したもの。後者は、新予防給付のスタートにともない、その対象となる要支援ランクを2段階に分けたことによる。

 では、今回の見直しは、どのような背景と経緯で行われたのか。

 それまで「その利用者にどれくらいの介護が必要か」という認定ロジックの根拠となっていたのは、01年に実施された高齢者介護の実態調査である。このデータが古くなり、「最新のケアをふまえた介護の手間をきちんと反映していないのではないか」という趣旨のもと、厚労省内に設けられた「要介護認定調査検討会」において議論が行われてきた。結果、認定調査項目について、旧来の82項目が74項目へと整理・再編されたのである。

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