「知る楽 仕事学のすすめ」(NHK教育テレビ)は、毎回仕事の達人にスポットを当て、成功の秘けつや、ノウハウ、理念を語ってもらう番組だ。今月は、アート・ディレクター佐藤可士和さんの「人を動かすデザイン力」。第2回目のテーマは「『そもそも何か?』を突きつめる」だ。

人をあっと言わせるデザインで数々のヒットを呼び込み、企業や商品のイメージを鮮やかに変革してきた、アート・ディレクターの佐藤可士和氏。
今トップを走る佐藤氏にも修行時代があった。カッコ良さばかりを追求していた20代。転機は偉大な先輩との出会いだった。
数々のアイディアを出してきた「アート・ディレクター佐藤可士和」が、新入社員時代からいかに成長したか、今回はその本質に迫る。
肩に力が入りすぎていたころ
子供の頃から絵を描くのが大好きで、迷わず美術の道へ進んだ佐藤氏。大学ではグラフィックデザインを専攻し、アート漬けの毎日を送っていた。
卒業後は大手広告代理店に入社。アート・ディレクターとして、その第一歩を踏み出す。その頃の佐藤氏は、「広告はカッコよくてファッショナブルじゃなきゃ!」と信じていた。
「すごくカッコいいものを作りたかったし、インパクトや話題になるようなもの作りたかったし、ものすごく一生懸命やっていたんですよ。だけどそれがちょっと、肩に力が入りすぎというか。力の入れ具合が、今思えば微妙に違ってまして。だから、なんかやはり『自分の作品を作りたい』という感覚がすごく強かった」というのだ。
そして、こんな時代もあったと振り返る。
「すごくクリエーターとしてのエゴが出ていて。難しいところなんですけど……、広告として機能するっていう事と、もうすこしアーティスティックな意味で作品として優れているというのが、必ずしも一致しない場合もありますし、かといって、何かクリエイティブ的に優れた所がないとインパクトもない。非常にそこらへんが、分かるような分からないような感じというか……すごく混乱してましたね。だから今思うと、当たってる時もなんで当たってるかが分からないし、外れてる時もなんで外れてるのかが良くわかってない」(佐藤氏)





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