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新たなテレビ革命に挑戦する

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「モンスター」と呼ばれる液晶テレビ
新たなテレビ革命に挑戦する(3/5ページ)

東芝 新液晶テレビ「CELL REGZA」(1)

2009.12.04

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ブラウン管の良さが薄型パネルでよみがえった

——ハードウエアによる高画質化では、白色LED(発光ダイオード)をバックライトに使うという流れが生まれています。「CELLレグザ」も白色LEDパネルを採用していますね。

本村 確かにこれからの高画質トレンドの中で、LEDは重要なキーワードです。もちろん、「CELLレグザ」もLEDを使った高画質テレビを作るという目標がありました。ただ「CELL」というケタ違いのCPUを使うには、現状の白色LEDパネルでは力不足。正直なところ、画質面で違いが出るかは不安でした。

 そんなときに、ある技術者から深谷工場に呼ばれたんです。深谷工場はテレビの開発工場なのですが、普段は足を運ばないような奥まで連れて行かれ、「秘密だよ」と言われて「CELLレグザ」に採用したパネルを見せられました。そのとき、「何じゃこりゃ」とびっくりしましたね。輝度とコントラストがケタ違いに素晴らしいんです。

 実は薄型テレビは、ピーク輝度とコントラストに関しては、いまだにブラウン管にかなわないんです。そのブラウン管の良さが薄型パネルでよみがえった感じでした。光らせるべきところはキラリと光る。黒であるべきところは漆黒が出せる。思わず鳥肌が立ったのを覚えています。これに「CELL」を取り付ければ、最高の画質が生まれると盛り上がりました。

 ちなみに「CELLレグザ」のピーク輝度は1750カンデラで、ダイナミックコントラストが500万:1。通常の液晶テレビはピーク輝度が500カンデラ程度、ダイナミックコントラストが3万:1程度ですから、まさにケタ違い。ディスプレーは「CELL」の能力を活用して512分割されており、映像を細かく分析できて、明るい個所は鮮烈に、暗い個所は引き締まった黒になって表示されます。映画なんかは怖さや感動、さわやかさなどを演出するために、光や照明がとても重要な役割を果たすので、その差がとてもわかりやすいですね。

——ハイビジョンの普及や薄型テレビの進化で、画質に関してはどんなテレビでも大きな差はないような気がします。「CELLレグザ」で、そこまで画質を追求する必要はあったのですか。

本村 「ここまでキレイになったら、どんなテレビも一緒では?」というのは、よくある質問です。しかし、その認識は間違っています。違いは確実に出てきます。もちろん、それはほんの少しの違いかもしれない。しかし、その少しの違いが積み重なり、気が付けば全く違う画質へと期待は高まる。テレビはどんなに機能が高くても、どんなにデザインが良くても、どんなに大画面でも、結局は画質が悪いと駄目なんです。だからこそ、私たちは探究し続けないといけない。これはメーカーの義務ですね。

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