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スープから飲料、菓子へとカテゴリーを拡大

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アイデアの源泉は「生姜部」の“部活動”
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永谷園 「『冷え知らず』さんの生姜シリーズ」の飲料(2)

2009.11.25

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「体を温める」効果の認知度が高いショウガに絞る

——冷えを解消する素材として、すぐにショウガを考えたのですか。

新海 ショウガももちろん考えました。ただ、最初はもっと色々なものを試していました。「体を温める素材でつくったシリーズ」食材として提供することを考えて、試作もしました。2006年のことです。

——どんなものをつくったのですか。

新海 ニンニク、トウガラシ、ネギ、根菜類、雑穀、イモ類などを使った総菜です。レトルトパックや真空パックの筑前煮や甘露煮、おかゆなど。ただ、これだけ色々な食材があると、わかりにくい。同じ食材なのに、ある先生は「体を温める」と言い、別の先生は逆に「冷やす」と言うケースもあって、私たちも混乱してしまいました。これでは、消費者にメッセージは伝わりません。

 冷え解消を明確に訴えるため、何かに絞って提案しようということになりました。では何を選ぶか。調査してみると、ショウガは「体を温める」素材という認知が非常に高かった。どの調査でも9割以上でした。ニンニクやトウガラシも認知度は高いのですが、匂いや辛さが強く、商品として扱いにくい。2006年秋、ショウガに絞って商品化することを決めました。

——最初にカップスープで商品化を考えたのはなぜですか。

新海 働く女性が買う店や場面を考えた時、コンビニエンスストアのランチタイムだろうと。お昼時に買うものと言えば、おにぎりやパン、サラダ、スープ、ヨーグルトなどで、その中で、永谷園がすぐに手をつけられるカップスープに目をつけたのです。2007年6月、「『冷え知らず』さん」シリーズとして「生姜とん汁」「生姜担々スープ」などを関東地域のコンビニで発売しました。

「『冷え知らず』さん」」の生姜シリーズ(全流通向けカップ)

 発売に至るまで、初めのうちは理解してもらうのが難しかったですね。それまで、カップスープ市場には、人気がある春雨スープの新しいフレーバーとか、前よりも具を盛りだくさんにしたものとか、既存製品の延長上のメニューであふれていました。女性の冷えに着目し、ショウガという素材を活用して色々なスープのメニューをそろえるシリーズというのは、全く新しい発想のものでした。しかも、コンビニの客層は7割が男性。社内の営業マンからは、「激戦のカップスープ売り場で闘うのは無理」と言われていました。

 それでも、とにかくまず置いてみてほしい。営業マンには「商談に行く時には同行させて」と頼み、全部、一緒に行って私も説明しました。私の話を聞いてもピンと来なかったコンビニエンスストアのバイヤーの方が、周囲の女性社員から冷えの悩みを聞いて、ようやく納得してくれ、「置いてみようか」となったこともありました。

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