今回お話を伺った片山正道さんは、店舗デザインの世界で国内外から注目されているインテリアデザイナーである。店舗のデザインでは斬新な感性が表現されているだけにとどまらず、その空間で実際に客が商品やサービスを求めたくなる機能性が綿密に構築されている必要がある。
その感性とロジックの関係を片山さんは「お互いに仲の悪い兄弟のようなもの」と表現する。感性とロジックは分離していて相反するものだと我々はとらえてしまいがちだ。しかし、最良のものにおいて、それらは融合するものだと思う。パソコンのマッキントッシュのユーザーインタフェースなどはそれが実現されている例である。
優れたデザイナーの仕事は感性とロジックを統合することである。
デザインというものの位置づけは時代とともに変化している。バブル時代のころの空間デザインには、やはり浮ついたところがあった。それがいまは必需品であり、経済行為であり、機能でありという時代になってきている。大企業もビジネスの一環として、どうしても不可欠の要素としてデザインを考えるようになった。そうした変質がある一方で、デザインは感性の遊びであるとか贅沢品であるといった古いイメージもまだまかり通っている。
生物の世界ではデザインはもともと生きるための真剣勝負という側面がある。例えば孔雀の羽は飛んだり移動したりということでは不利でありながら、よりよきパートナーを得るために命がけで進化してきた結果だと見ることもできる。












