リーマン・ショックを境に世界における中国の存在は様変わりした。
史上まれにみるグローバルな金融危機を前に無力だったのは米国だけではなかった。これまで世界経済の舵取り役を果たしてきた先進8カ国(G8)の限界も露呈した。
G8の時代からG20の時代へ
代わって世界の表舞台に登場してきたのがBRICsなど新興国を加えた20カ国によるG20の枠組みだ。2009年9月24日、米国ペンシルベニア州で開かれたG20の首脳会合後の記者会見で、米国政府関係者が注目すべき発言をした。
「今後の国際的な経済問題を話し合う場として、中国、インド、ブラジルなど新興国を含めた20カ国・地域(G20)の会合を中心に据えることで各国が合意した」
G8よりG20を上位の意思決定会合にすることが確認された瞬間だ。G20会合の定例化が決まった。2010年6月はカナダで、11月は韓国で開催される。当然の成り行きだが、日本にとっては厳しい環境変化だ。
G8なら日本はアジア唯一の参加国として存在感を発揮しえたが、意思決定の枠組みがG20へと拡大したことで日本の存在感が大きく後退した事実は否定のしようがない。対照的に圧倒的な存在感を見せつけたのが中国だった。
予想以上に中国の景気回復は速く、瞬く間に8%を越える成長軌道への復帰を実現した。今年か来年か、GDPで日本を追い抜いて世界第2位の経済大国にのし上がる。さらに中国の外貨準備高は2兆ドルに達しており、第2位の日本の2倍の規模にまで膨れ上がっている。
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