ヒトラーを連想させる鳩山首相の所信表明演説
鳩山政権の重要な関門である臨時国会の攻防戦が始まった。この臨時国会は民主党にとって政権担当能力を示す試金石となるのはむろんのことだが、自民党にとっても反転攻勢のきっかけをつかめるかどうか、問われることになる。
どうやら、本格的な決戦場は来年の通常国会に持ち越しとなるようだが、その陣立てを確認する上でも臨時国会のさまざまな様相に目をこらしておく必要がある。
そういう視点に立つと、民主党側にどうにも気になる現象が起きている。自由闊達、侃々がくがくの党内論議が展開されているフシがまったく見えないのだ。
鳩山首相の所信表明演説をテレビで見て、どこかで見た光景だと感じた国民は多かったのではないか。本会議議場前方に陣取った140人を超える民主党の新人議員たちが、節目節目で一斉に拍手し、喝采し、最後はスタンディングオベレーションだ。
民主党圧勝の結果、議場の雰囲気ががらっと変わったのは分かる。圧倒的多数の与党が議場を占拠しているのだから、こういう雰囲気にもなるのではあろう。であるにしても、どこからサインが出ていたのかは知らないが、これだけの大量の議員がこれほど統一された熱狂ぶりを見せると、なにやら中国あたりの国会を見せられているような錯覚に襲われる。
野党側から「ヒトラーの時代を連想させる」といった感想が出たのも分からないでもない。いくらなんでも自由と民主主義の国の議会で、ヒトラーと結びつけるのはいかがなものかとも思えるが、応援団長の号令一下、いうがままに動く甲子園の応援席のようではあった。