前回は、JALの現状と中・長期的な展望についてミクロとマクロの視点から考えていきました。今回は、この先も非常に厳しい見通しであるJALを国が救うべきなのか、また、JALがやるべきことは何なのか、私なりの意見を述べていきたいと思います。
JALが国に泣きつく前にすべきことは
まず、「国がJALにお金を入れるべきなのかどうか」ということについて考えていきます。この点に関して、私は慎重に議論すべきだと思います。
国がJALにお金を入れる場合、当然ですが、そのお金は国民のお金です。政府保証をするにしても、国民のお金をリスクにさらすわけです。それを本当にやるべきなのでしょうか。日本政策投資銀行の資金を投入するという議論も、結局は国民のお金を最終的にはリスクにさらすということになります。
国がJALにお金を入れる以外に、「民事再生法」という手段もあります。また、JALに関して言えば、一度「新旧分離」の意見が出ました。つまり、優良な事業である“Good JAL”と不採算事業である“Bad JAL”に分けて、Bad JALに公的資金を注入するかどうかという話です。
JALの新旧分離案について「それはGMがやった手段だ」という意見も聞きますが、GMはその前に「チャプター11」(米連邦破産法第11章。日本でいう民事再生法)をやっているということを忘れてはいけません。
つまり、Good JAL(新JAL)とBad JAL(旧JAL)に分けるのは構わないのですが、破たん処理をせずに行ってしまうと、一番得をするのは銀行になるのです。JALにお金を貸した銀行のリスクが小さくなる、あるいはそれらの銀行への返済原資となるからです。
しかし、それはおかしな話だと思いませんか? 銀行だって、ビジネスリスクをとってJALに融資を行い、今までも利息をもらって儲けていたわけです。ですから、ビジネスリスクが高まったから、自分たちのリスクをそのまま国民に付け替えるのはおかしいと思います。さらに、経営陣や株主、それから銀行以外の債権者も経営責任をとるべきで、そのためには、民事再生による破たん処理が必要だと考えます。





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