2016年の東京オリンピックは残念ながら実現しなかった。しかし、開催地が決まったらといって終わりではない。今回の招致活動の分析をちゃんとしてからでないと、つぎに進むことはできないのである。
若者世代を代表する三科怜咲さんの“サプライズ”スピーチ
10月2日、デンマーク・コペンハーゲンで2016年夏季オリンピックの開催地を決める国際オリンピック委員会(IOC)総会が開かれた。プレゼンターとして、アメリカ(シカゴ)のオバマ大統領、ブラジル(リオデジャネイロ)のルーラ大統領、スペイン(マドリード)のフアン・カルロス1世国王が駆けつけた。
日本(東京)は、「環境オリンピック」のモデルを示すというコンセプトにもっともふさわしいプレゼンターをそろえて、プレゼンテーションを行った。
まずトップバッターに“サプライズ”を仕込んだ。15歳の新体操の選手、三科怜咲(みしな・れさ)さんが登壇した。日本生まれシンガポール育ちの三科さんは、流暢な英語で会場に呼びかけた。 「私は皆さんの国々の将来のオリンピアンを代表してここにいます」。環境破壊や貧困に苦しむ世界の子供たちの映像がバックに映し出され、「心配なことがたくさんあります。気候変動、環境、不正、ドーピング……。私のような若い人たちが希望を持てるような場所を選んでください」
世界の次世代を担う若者代表として、環境問題を解決するという目標を共有するのにふさわしいのが東京だと訴えた。会場からは大きな拍手がわき起こった。
つづいて、G20で「2020年までに温室効果ガスの25%削減」を公約し、印象的な外交デビューを果たしたばかりの鳩山由紀夫首相が登場した。 「私は先週の国連総会で『2020年までに25%削減』という温室効果ガス削減の非常に高い目標を表明しました。私が東京を開催地に推奨する理由の1つもここにあります。東京は安全性と環境の持続性の未来モデルとなる役割を果たせる立場にある。東京は、大都市がいかにして環境を損なうことなく繁栄できるかを世界に示します」
そして「総理大臣として政府の財政保証を約束する」と明言した。
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