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小宮一慶の「スイスイわかる経済!“数字力”トレーニング」

JALの再建は可能なのか?

 2009年9月24日、JALが政府に対して財政支援を求めたと報道されました。果たしてJALは今、実際どんな状態なのでしょうか。今回は、JALの置かれている状況を連結貸借対照表や損益計算書の主な数字から分析すると同時に、2010年問題を見据えたJALの中・長期的な展望について考えてみたいと思います。もちろん、ミクロ(企業)のみならず、マクロ経済の視点からも分析しています。

JALの現状を数字から探る

 JALの貸借対照表を見ると、平成20年3月末に「現金及び預金」の額が3549億7700万円ありました。「現金及び預金」は、会社がすぐに使えるお金です。それが一年後である平成21年3月末には1636億9600万円になり、同年6月末には1122億2000万円まで落ち込みました。

 つまり、平成20年3月末から平成21年6月末までの一年3カ月でおよそ2400億円の現預金が減少したのです。

 そこで、「JALが2500億円ほどの資金調達を希望している」との報道がありました。2500億円の内容がこの一年3ヶ月間に失った現預金を穴埋めするためかどうかは判断できませんが、間違いないのは、失った「現金及び預金」の額が2400億ほどあるということです。

 我々のようなコンサルタントが、企業の現預金が十分かどうかを判断する場合、月商に対してどれだけ現預金があるかというところを見ます(その他に、すぐに売却できる資産や借り入れ可能な資金も、もちろん考慮します)。

 上の表は、現預金と月商、現預金の月商に対する比率をまとめた表です(※平均月商は、期間内の営業収益を月の数で割ることで算出しました)。一般的には、現預金に「すぐ借りられるお金」をプラスして考えますが、JALには現状すぐに借りられるお金はありません。銀行は「貸さない」と言っているわけですから、ここでは考慮しません。

 それを踏まえたうえでこのデータを見ます。平成20年3月末の数字を見ると、「現預金 / 月商」の割合が1.91ですから、この時点では月商1.91カ月分の現預金を持っていたわけです。

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