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新型インフルエンザワクチンで、感染拡大は防げるのか?(1/4ページ)

2009.09.14

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(渡辺雄二=科学ジャーナリスト)

 この10月下旬から、いよいよ新型インフルエンザワクチンの接種が開始になる。まず医療従事者に接種し、それから妊婦や持病のある人、小児、1歳未満の子の両親、小学生、中・高生、高齢者へと広げていく予定だ。新型インフルエンザの感染は拡大の一途をたどっており、今後最大で国民の5人に1人が発症するという予測もある。はたしてワクチンによって感染拡大は阻止できるのだろうか?

新型インフルエンザの患者の半数以上は10代以下

 5月に国内で感染者が初めて見つかって以来、新型インフルエンザはジワジワと拡大している。9月5日までには42都道府県・772施設が休校や学年・学級閉鎖に追い込まれた。死亡は、9月9日までに12人となり、重症化して入院した人も570人を超えている。もはや日本全体がウイルスに汚染されてしまったという状態だ。

 厚生労働省は8月28日、今後患者が急増した場合に医療現場が混乱しないようにと、「新型インフルエンザ(A/H1N1)の流行シナリオ」を発表した。それによると国内の患者数は年内に人口の約20%、約2500万人に達するという。そのうち約38万人が入院し、約3万8千人が重症化するとの予測だ。

 ちなみに、2005年からの一年間で、季節性インフルエンザに罹患した患者数は推計1067万人。今回の新型インフルの患者数は、その約2.3倍になるというわけだ。季節性インフルエンザの感染力(1人が何人に感染させるかで示される)が、1.3であるのに対して、新型は2.0~2.4と高いのが原因しているようだ。

 新型インフルエンザの患者は10代が47.0%と最も多く、次いで10歳未満が19.3%、20代の16.5%と、20歳以下の患者が多いのが特徴だ。世界的にみると、新型インフル患者の死亡は20代が最も多く、次いで40代、30代となっている。日本の季節性インフルの場合、死亡者は大半が70歳以上の高齢者であり、ここにも新型と季節性の大きな違いがある。

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