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“老人国家”に未来はあるのか
〜若年世代にのしかかる負の遺産

2009年09月10日  RSS  コメント(91件)

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(桐原 涼=経営評論家)

バラマキという名の若年世代搾取

 先の衆議院選は、さしずめ“バラマキ合戦”の様相を呈した。そして大いなるバラマキ(民主党)と遠慮がちなバラマキ(自民党)の対決は、大が小を制した。国家財政における歳入と歳出のバランスが大きく崩れているにもかかわらず、有権者受けしやすい分配強化策のみが脚光を浴び、国民の負担や痛みを招く政策は脇に追いやられた。この調子で行くと、選挙のたびに“バラマキ“が上乗せされ、国家財政の赤字は際限なく拡大しかねない。

 国及び地方の長期債務残高は、すでに800兆円を超え、しかもその拡大ペースを速めている。これは、国民一人当たり650万円という途方もない金額である。日本の財政は、刻々と持続不可能な水準に近付いている。

 国の借金は、国民の借金と同義である。なぜなら国民から徴収する税金以外に、有力な返済原資がないことは明白だからだ。ただし「誰が借金を返すのか」ということに関して、国民一人一人が平等であるとは限らない。おそらく現在の高齢者世代は“バラマキ”の恩恵に浴する一方、借金返済の負担の多くを免れるであろう。借金苦の負担にあえぐことになるのは、間違いなく現在の若年世代およびこれから生まれる子供たちだ。

 若年世代は人口も少ないので、一人当たりの実質的な債務負担額は、650万円からさらに拡大するはずだ。これから生まれてくる子供たちは、生まれながらにして1000万円近い(もしかするとそれでは済まないかもしれない)借金を背負うことになると考えることもできる。

 “バラマキ”は、現在の高齢世代や現役世代に甘い蜜を振る舞う。そしてその借金のつけは、若年世代に回されることになる。極言すれば、「バラマキは若年世代からの搾取である」と捉えることもできよう。

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