■今月の言葉
君子は貞(てい)にして諒(りょう)ならず
(君子は正しい道理を守って、約束には義理立てしない) 衛霊公(えいれいこう)篇
民(たみ)はこれに由(よ)らしむべし、これを知らしむべからず
(人民というものは、上の方針に従わせることはできても、その理由まで理解させるのはむずかしい) 泰伯(たいはく)篇
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最初の言葉の、「貞」とは正しい道理のこと、「諒」は小さな約束でも必ず守ることを意味します。
また、「君子」という言葉が出てきますが、『論語』ではこれが、「小人」と対比して、繰り返し出てくる重要なキーワードになります。
その意味には二通りあって、一つは「徳の高い人が君子、徳の低い人が小人」。この区別を「有徳の君子」といいます。
もう一つは「高い地位についている人が君子、一般庶民が小人」で、こちらは「在位の君子」、つまり位にある君子といいます。
いずれの場合で使うにせよ、孔子は弟子たちに対し、君たちはぜひ「君子」を目指して努力しなさい、と尻をたたく意味で使っていました。会社で言えば、手本になる優秀な社員を指して、「ああいう風になりなさい」と管理職が新人に教えているような風情になります。
当時、君子は貴族階級であり、後の言葉に出てくる民、つまり庶民は小人になるわけですが、両者は城壁で囲まれた都市に一緒に住んでいました。
ですから国といっても、現代のような居住形態ではなく、城壁で囲まれた都市が広い平野や丘陵にポツンポツンと点在し、それらがネットワークを作って、一つの国家を形作っていたのです。国という字は、そうしたネットワークの中心である首都のことを、そもそもは意味していたという説もあります。





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