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Windows7発売、Google「Chrome(クローム)」の勝算は?(1/7ページ)

2009.08.31

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(中村正三郎=プログラマ・著述家)

 MicrosoftマイクロソフトはWindows7の法人向けボリュームライセンスを9/1より販売すると発表した(コンシューマ向けは10月22日)。ここで気になるのはVistaの壊滅的な失敗、そしてGoogleが来年早々にも提供する予定のフリーOS「Chrome(クローム)」である。IT業界の覇者がMSからGoogleに移りつつあることに衆目が一致する中、MicrosoftMSは依然としてその帝国を維持することができるのか。それともGoogleが牙城を崩すのか。OSを巡る二台巨頭の動きを俯瞰し、その将来を予測する。

技術者の心理シェアではMSはGoogleに覇権を奪われている

 Googleがブラウザを動かすことに特化した軽量OSであるChrome OSを発表し、来年出荷の予定だ。Microsoft(以下MS)もWindows 7を発表し、今年出荷予定である。

 編集部からの依頼は「この2つのOSの戦いはどうなるか。現在、Windowsで業界の覇権を握っているMSが、Chrome OSを出すGoogleに覇権を奪われるのかどうか、今後を予想してくれ」というものだった。だが突発的変化が多いICT業界では、未来を予想することはきわめて困難である。そこで本稿では「予想」ではなく、「注目しておくべきポイント」を示すことにしたい。

 とはいえ、ちょっとだけ個人的な予想を書いておこう。Googleが満を持して放つ(であろう)Chromeは、個人市場においてはあっという間に市場を席巻する可能性がある。AppleのiPodがそうだったように、だ。無論、そうならない可能性も同じくらいある。一方、保守的な企業市場では、数年ではそう簡単に劇的な変化は起こらないと考えている。

 理由は次の通り。個人市場は、知名度と心理的シェアの影響が大きい。宣伝を含めたマーケティングも効きやすい。個人は、よくいえば流行に敏感であり、悪くいえばムードに流されやすく、だまされやすい。移り気な存在なので、予想は立てにくい。それだけ個人市場とは不透明な存在なのだ。その点、企業は、企業活動や収益を左右する情報の収集・分析にお金も時間も人もかけるし、急激な変化は好まない。ということから、マスコミ的期待とは裏腹な面白くも何ともない予想になるわけだ。

 余談だが、我々技術者の心理シェアでいえば、MSはとっくにGoogleに覇権を奪われている。10年ほど前から私の周囲では、MSが発表する技術の動向には誰もさして注意を払ってはいない。Yahoo!や Amazon、それこそGoogleなどネット企業の技術動向に注目していたのである。

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