韓国航空宇宙研究院(KARI:Korean Aerospace Research Institute)は8月25日午後5時、同国初の衛星打ち上げ用2段式ロケット「羅老(ナロ)(KSLV-1)」の1号機を、全羅南道の羅老宇宙センターから打ち上げた。同ロケットには重量100kgの科学衛星「科学技術衛星2号」が搭載されていた。
当初打ち上げは成功と発表されたが、やがて衛星は地球周回軌道に入ったものの、予定軌道には入らなかった部分的成功と訂正された。情報が錯綜する中から、KARI関係者より「打ち上げ途中で、2つに分割されて投棄されるはずの衛星フェアリングの一方が分離しなかった」という情報がもたらされ、さらに軌道上の物体の監視を行っている北米防空司令部(NORAD)が衛星の軌道要素を公開しなかったことから、打ち上げ失敗がほぼ確定した。
様々な情報を総合すると、ナロは第1段の飛行末期に衛星フェアリングを分離したが、2つに分割されたフェアリングの片方が、投棄されずに残ってしまった状態で第2段の分離と噴射が始まってしまったようだ。フェアリングという余計な重量物が付いたままなので所定の高度で所定の速度を出すことができず、また第2段の重心位置がずれたために、姿勢制御もうまく働かなかった可能性が高い。結果として、衛星は地球周回に必要な速度に達することができずに、地球に落下したものと思われる。
このような事故は、宇宙開発の初期にはよくあるものだ。これをもって韓国の技術力や計画管理の能力が低いと考えるのは間違いである。日本は1970年2月に最初の衛星「おおすみ」を打ち上げるまでに、1966年から4回の失敗を経なければならなかった。
同国は、この後も2機のナロ1号を打ち上げる予定なので、事故調査結果をいかに的確に後続の打ち上げに反映させるかが、今後の焦点となる。
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