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骨抜きになった三輪バイクの要二輪免許(2/3ページ)

2009.08.26

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わずか2000台の輸入車のための法改正

   道交法改正の条文にある「内閣総理大臣が指定する三輪の自動車」とは、次の4つの要件をすべて満たすものである。

(1)3つの車輪を備えていること。
(2)車輪が車両中心に対して左右対称の位置に配置されていること。
(3)同一線上の車軸における車両の接地部中心点を通る直線の距離が460ミリメートル未満であること。
(4)車輪及び車体の一部又は全部を傾斜して旋回する構造を有すること。

 まずは(3)の要件である。3輪のうち並列する2輪の幅が460ミリメートル未満というのは、かなり狭い。現在のトライクの大部分は後輪部分が2輪になっているが、トライクの特徴である安定性を重視するために両車輪の間隔はかなり広くなっている。460ミリメートル未満の要件を満たすトライクはほとんどない。

 そして(4)の要件についても、現在のトライクであてはまるものは少ない。車輪や車体を傾斜して旋回する構造ではなく、ほとんどがハンドルによって旋回するようになっているからだ。つまり現状あるトライクの大部分は、三輪自動車の定義から外れるために法改正の影響を受けない。現状のまま、すなわち普通免許で乗ることができる、というわけである。

 では、一体なんのための法改正なのか。筆者が調べた範囲では、今回の道交法の改正で規制の対象となる「内閣総理大臣が指定する三輪の自動車」の要件を満たすトライクは、今のところ一車種しかない。イタリアはピアジオ社製の『MP3 250FL』だ。このトライクは2007年から日本には輸入されており、その数は全部で2000台である。今回の道交法の改正は、このわずか2000台のためだったと考えるしかないのだ。

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