トップ > ニッポンを伝える人たち > 純粋な子供の心に戻す童謡
世界でもきっと伝わる

ニッポンを伝える人たちライフ

純粋な子供の心に戻す童謡
世界でもきっと伝わる(1/5ページ)

シンガー&ソングライター、ボイスアクター
グレッグ・アーウィンさん(2)

2009.08.25

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

(伝農 浩子=フリーライター)

(前回記事はこちら

 シンガー&ソングライター、声優、司会、役者など、幅広く活動するアメリカ出身のエンターテイナー、グレッグ・アーウィンさん。中でも童謡・唱歌()を歌うシンガーとしての人気が高い。日本語ではもちろん、歌の世界観を残しながら時にアメリカ人ならではの解釈で英訳して歌う。その数は100曲以上に上り、2003年には、日本童謡協会の「第1回童謡文化賞」を受賞している。

※童謡・唱歌を便宜上、童謡と表現する。

大事な思い出と結びつく童謡

 「毎回、ステージをやっていてうれしいことがある」

 そう話すアメリカ人の童謡歌手、グレッグ・アーウィンさん。観客は必ずしも童謡が好きで、聴きたくて訪れるわけではない場合もあるのだが……。

グレッグ・アーウィンさん(Greg Irwin)。「日本に住んでる外国人が私の活動を知って『You are a people's artist』とメールをくれた。童謡は日本人の心の中の音楽で、静かに歌い継がれてる、まさにpeople's music。だから、すごくうれしかった。それに、日本の美しい自然を歌う童謡は、『エコ』でしょう」
(HPはこちら。一部ここで視聴できる)

 「この間は、60代くらいのご夫婦連れがほとんどで、そのご主人はビジネスマンらしい男性が多かった。奥さんたち、女性たちはすぐに受け入れてくれるけど、男性は最初、ちょっと構えて見てるところがあるね。だけど、1曲、2曲、3曲目くらいで、だいたい心をつかんでいる。表情が柔らかくなっていって、最後にはみんな曲に入ってる。純粋な子供の気持ちになってるの」

 また、ある時、共演していたピアニストの女性が楽屋で泣いてしまったことがあるという。「おぼろ月夜」を聴いて、子供のころにお父さんが車で菜の花畑に連れて行ってくれ「おぼろ月夜」を歌ってくれたことを思い出したのだと。父の励ましや後押しでピアニストになれたが、その父はもういない……。

 「ある時は、親が中学生の子供たちを連れて来たんだけど、曲の途中から子供たちがみんな泣いていた。童謡はみんな思い出があるから、英語で歌っても日本語で歌っても伝わる。感動的なことはいっぱいあった」

 日本人にとって童謡は家族をつなぐ思い出の宝庫。心の奥深くに忘れていた、子供の心を呼び覚ますものだった。

 「童謡って本当に素敵な日本の文化の一つ。今は時間と余裕がないけれど、もっと外国にも広めていきたい。こんなに良い歌だから絶対注目されると思う」

 国内外でもっと広まってほしいと思う。そんなことからか「童謡の伝道師」とも紹介される。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • ログイン
  • マイフォローとは?
nikkei BPnet 会員サービス
トピックを選ぶ!フォローする 自分のメディアを組み立てる! マイフォロー

ランキング一覧を見る

おすすめ情報【PR】

締切間近のセミナー