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松本すみ子の団塊消費動向研究所ビジネス

定年技術者活用への道(1/4ページ)

置き去りにされる知恵と経験を記録に

2009.07.22

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 団塊世代が就職した1970年代初めは、日本の企業の多くがコンピューター導入の草創期。時代の先端を行く仕事として、将来性のある分野として、ハード・ソフトメーカーなどに就職した人は多かった。また、一般企業でも、入社後は理系・文系出身を問わず電算部門に配属され、全社業務システムの構築プロジェクトにかかわった人もいた。この人たちが、今、どっといなくなる。この技術力、日本の情報システム化に貢献した彼らの力を、定年だからといって、用済みと切り捨ててしまっていいのだろうか。

定年を迎えた元SEの憂鬱

 そもそも「2007年問題」という言い方は、コンピュータの黎明期から企業システムを支えてきた団塊の世代が定年でいなくなることで、既存のシステムを今までのように円滑に動かしていくことができなくなるのではないかという企業などの不安から始まったという。

 確かに、団塊が就職する当時はすでに、コンピューターメーカーだけでも、IBM、ユニバック、NCRなどの外資系から、NEC、東芝、富士通、日立、三菱、沖電気などの国産勢まで出そろっていたから、多くが就職先に選んだのは間違いない。また、それに連なるベンダーやソフトハウスも生まれていた。

 さらに、これから情報システム化に力をいれるという企業に入社し、メーカーやソフトハウスと協力して、自社の電算システム構築と運営に携わった人もいるはず。このnikkei BPnetの読者にも、そういう人は多いことだろう。これらを総合したら、退職する団塊SEの数はいったい、どのくらいになるのだろうか。この経験者たちが一斉にいなくなることを考えると、やはり、そら恐ろしいような気もしてくる。

 一方、去っていく側にとっても、不安と不満がいっぱいだ。まだまだ役立つと思っている自分のスキルと経験を生かす場がなくなり、力を持て余し気味なのだ。

 私が所属するNPOには、情報システム分野で生きてきた会員が結構いる。企業の電算室でSE一筋から情報システム部長にまでなった人、メーカーで多くの企業のためにシステムを開発してきた人などなど。彼らの多くは、やはり技術系の活動をしたがる。NPOだから、手近なところでパソコン関係となる。まずはパソコン教室を始めたり、障害ある人に教えたり、中古のパソコンを動かしたり。しかし、よく話を聞いてみると、実は鬱々としていて、それほど満足していない様子。本当はもっと本来のスキルを生かす仕事がしたいようなのだ。

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