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健保組合が破綻の危機 9割赤字 継続できないところも(1/6ページ)

2009.07.13

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(松崎 隆司=経済ジャーナリスト)

 健康保険組合は9割が赤字転落が破綻の危機に瀕している。なぜこれほど業績が悪化してしまったのか、再生する糸口はないのか、深層をレポートした。

 健康保険組合が破綻の危機に瀕している。経営収支状況は2008年度には9割近くの組合が赤字に転落、過去最大の6171億円の赤字を計上した。2009年度の予算でも2008年度に続き6152億円の赤字となるなど、傷はさらに広がっている。

 すでに大企業の保険組合に中には保険料収入を上げるために保険料率の引き上げを行っているところもある。NECは2009年4月から6.7%の保険料率を1%引き上げ、7.7%とした。そのため社員の医療費負担は18%増加したという。このほかソニーは0.2%引き上げ6.2%、デンソーは0.8%増加して7.0%、カシオ計算機、セブン&アイ・ホールディングスはそれぞれ1%増の7.7%、8.2%となった。

 また健康保険組合連合会の調査によると、241組合(組合全体に占める割合18.5%)は中小企業社員が加入する協会けんぽの全国平均料率(8.2%)を上回るという。

 しかし保険料率を引き上げ、保険組合を維持できるところはいいが、西濃運輸や京樽などすでに保険組合を維持することが難しく、2007年度には12組合、2008年度には14組合、2009年度(1-4月)は8組合が解散した。

 健保連理事の鈴木克恵氏は「こうした状態が続けば、健保組合の運営を維持することが難しくなるところはさらに出てくる」と語る。なぜ健保組合がこれほど悪化してしまったのか。

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 健康保険制度は1922年に制定され、27年に実施した。当初は鉱業法、工場法の適用を受ける事業所や給与1200円以下の職員を対象に組合を組織(当時は319組合)、その後さまざまな業種に拡大していった。

 さらに市町村が運営する国民健康保険制度が整備され、1961年国民皆保険が達成された。

 健康保険制度には企業で働く人や公務員が加入する被用者保険(全国健康保険協会管掌健康保険、組合管掌健康保険、船員保険、共済保険)と個人事業主や無職者などが加入する地域保険(国民健康保険、国民健康保険組合)がある。

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