昼間は明るい外光が入ってくるオープンスペースがひときわ目を引く「ルピーノ麻布十番」。人通りの多い麻布十番商店街にある。ランチタイムは15時30分まで、ディナーは17時から
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 接待を成功させるのにお連れするお店の味や雰囲気、サプライズなどがいかに重要か、いままでにも何度も取り上げてきた。しかし意外に分かりづらいのがサービスである。他の要素に比べるとハッキリと見えにくいのだ。

 しかし、そのサービスを疎かにする(重要視しないと)、せっかくの接待がプラスになるどころかマイナスになることもある。「無愛想な対応で気分を害した」、「料理のオーダーを取り間違えた」、しまいには「お酒をこぼされた」などで結局、「ひどい店だ」となり、それまでの努力に水を差すなど最悪の場合さえありえるのである。

 どんなに素晴らしい料理が作れても、それをお出しするスタッフが無愛想なら、それでぶち壊しだ。またどんなに雰囲気が良いオシャレなお店でも、一杯目のドリンクが出てくるまでに10分かかっているようでは、そこはもはや10秒さえいたくない居心地の悪いお店と化すのである。

 料理の皿が空になっているのにいつまでも下げに来ない気が利かないスタッフ、料理がまだ残っているのにすぐに下げようというせっかちスタッフ、料理の内容を聞いてもまるで答えられない無勉強スタッフなど、そんな情けないダメダメスタッフが巷のお店にはあふれている。

 ドリンクや料理をサーブするタイミングやスピード、お皿を引く時やお水のおかわりなどのさりげない気使いや配慮などサービスが受け持つ範囲は実は大きい。雰囲気良し、料理も旨い、しかしそれを最終的に至福の時間に仕上げるのもぶち壊すのもすべてはサービスにかかっている。

 元気ありすぎの居酒屋のような大きな声を張り上げる過剰なサービスはない。だがさりげなく、絶妙のタイミングでお酒や料理が運ばれてくる。そんな適度な距離感でサービスしてくれる心地良いイタリアンレストランが東京・麻布十番にある「ルピーノ麻布十番」だ。ホテルレストランで7年間、多くのゲストをとりこにしてきたというオーナー中村宏典氏がオープンした接客の見本のようなお店である。