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松本すみ子の団塊消費動向研究所ビジネス

高齢社会での説明責任(1/3ページ)

理解できない商品を買う人はいない

2009.06.24

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 名前を見ても、それが何かを理解できない商品がある。横文字のネーミングだったりすると、余計に意味不明。何に使えるか分からない商品を買う消費者はいないだろう。また、お客さんに便利なのか、提供側に都合がいいのか、よく分からないサービスもある。それを無理やり押し付けられるのも迷惑だ。日本のような高齢社会ではことさら、消費者の側に立った、誰にでも分かりやすい説明が問われるのである。

地デジ説明会が始まった

 「全国全世帯を対象に配布させていただきます。お手数ですが、必ず開封して内容をご確認ください」書かれた封書がポストに入っていた。何ごとかと見たら、地上デジタルテレビ放送説明会の案内だった。れっきとした総務省よりのお知らせだ。

 完全移行まで2年と迫った今でも、地デジへの認知度がいまひとつと言われている。そこで、地域ごとに説明会を開催するという手段に訴えたらしい。私の住む町で開催される地デジ説明会の日程と会場の一覧が同封されていた。おそらく、日本中の家庭が同様の案内をもらっているのだろう。

 日本では、規模のそれなりにあるマンションにでも住んでいれば、管理組合が率先して準備を整えるし、いろいろと面倒もみてくれるので、比較的対応しやすい。だが、一軒家に一人暮らし、あるいは高齢者夫婦だけといった家庭だったら、何からどうしたらいいのか分からないという人も少なくないだろう。「わが家にとって何が便利なの? まだ壊れてないテレビを買い替えるなんてもったいない。しかも、国が勝手に進めているのに、自腹なんて」といったところだ。

 だから、説明会開催はいいことだと思う。ひと足先に今年6月に地デジ移行したアメリカでは、対応できない家庭が予想以上にあったとニュースが伝えていた。日本の高齢者からテレビという主要な楽しみを取り上げるようなことになったら大変だ。ここは手取り足取りしてでも、もれなく移行を完了してもらわなければならない。

 地デジに限らず、商品を広く普及させるには、それくらいの手間が必要なのだと心得るべきだろう。最近は、説明の乏しい商品が結構ある。先端テクノロジーだから、ハイテクだからといって、分かる人にしか分からない商品では困るのだ。

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