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時評コラム

猪瀬直樹の「眼からウロコ」

2008年度直轄負担金の情報開示に52の疑問

東京都の分析で判明、これでは都民に説明責任が果たせない

2009年6月9日

 国土交通省が2008年度分の直轄事業負担金の「内訳」を出してきたが、あいかわらず杜撰(ずさん)な内容であり、さまざまな疑問点が浮かび上がってきた。

 以前から地方は国土交通省に対して、2008年度実績分の「内訳」を出すように求めていた。しかし、国土交通省は4月30日にまずこれから使う2009年度分の「内訳」を出してお茶を濁し、2008年度分については5月中に回答するという約束になっていた。

2008年度「内訳」を提出してきたのは、5月29日金曜日23時35分

 2008年度分の直轄事業負担金の「内訳」が提出されたのは、5月の最終営業日ぎりぎりとなる、5月29日金曜日23時35分。この時間に資料を渡されても、新聞記者は翌日の朝刊に記事を書くことはできない。そういう狙いもあっただろう。

 2008年度分の「内訳」が遅れたのは、国土交通省が「どんぶり勘定」でやってきたためでもある。庁費などで購入した50万円以上の備品についても、すべて明細を出すことになっていた。しかし、国土交通省にしてみれば、そんなことをするのは初めてなので、作業に時間がかかったということもある。 しかも、「どんぶり勘定」で出しているから、各都道府県に提出された回答が、県別に分類されていない。東京都に提出された回答は、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県のデータがごっちゃ混ぜになったままだ。

 地方整備局のなかでも、県別に会計処理がなされていない。だから、関東地方整備局は1都8県(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、茨城県、栃木県、群馬県、山梨県、長野県)だが、明細を選り分けても1都3県が限界で、それ以上は分類することができなかった。そもそも領収書がないから、関東地方整備局の出費について、どこからが東京都で、どこからが千葉県なのか、区分けすることができないのである。

 2008年度分の「内訳」について、東京都の分析結果では、52の疑問点が浮かび上がった。そのなかから、もっともわかりやすい3つの疑問点を取り上げる。他県の項目が、「東京都関連分」として入っているという、明らかにおかしいケースである。この分析については5日金曜日に開かれた地方分権改革推進委員会で報告した。

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