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特集

食と生活と健康

売り切れゴメン―日常の食事を大切に―

第8回 ハンバーガーと食肉処理場

2009年6月8日

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河岸宏和

ハンバーガーは包丁を使わずに作る

 100年に一度という不況の時代でも、ハンバーガーチェーン店へ行くと、大勢の子供たちでにぎわっています。子供たちだけでなく、時間帯によってはビジネスパーソンがコーヒーを飲みながらパソコンのキーを叩いている姿もよく見かけます。アメリカの国民食といわれるハンバーガーですが、今や多くの日本人にとっても身近で欠かせないもののようです。

 大手のハンバーガーチェーンでは、包丁が欠けて異物混入になるのを避けるため、厨房に包丁を置いていません。ミートパティは凍結状態で入荷され、レタスは洗浄してから袋詰めし、盛り付ける直前の状態で入荷されてきます。

 調理を担当するバイトの人たちは、包丁・まな板といった基本中の基本の調理道具を使用することなく、ハンバーガーを作っています。確かに、ハンバーガーショップでの食中毒、異物混入などの大きなクレームは聞きませんので、バイトが行う店舗内の調理は、焼く、盛り付けるといった単純な作業だけのほうが、安定して安全なものが提供できるのかもしれません。

 しかし、それらのハンバーガーはわりと単純な作業で作れたり、あまりにも簡単に食べたりできるため、ミートパティに使用している牛肉が、牧場にいる牛から出来ていることを多くの人は思い浮かべないでしょう。

子供たちの知らない世界

 ハンバーガーのミートパティの原料は全て牛肉です。牛を屠畜(とちく)し、解体し、骨を外すことで、食べることができる“牛肉”になります。

 大きく育った牛は牧場から食肉処理場(=屠場:とじょう)へトラックで運ばれます。屠畜される牛は、内臓の汚物を出し切るために数日前から絶食させられます。食肉処理場には屠畜する前日に着きます。トラックで運んですぐに屠畜するとおいしい肉にならないので、安定した状態で屠畜を行う必要があります。


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