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~“下流マーケティング”への転換を急げ

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忍び寄る貧しさの影
~“下流マーケティング”への転換を急げ(1/7ページ)

2009.06.08

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(桐原 涼=経営評論家)

失われつつある豊さ

 2009年第一四半期の実質GDP伸び率は、マイナス15%と記録的な落ち込みとなった。不況の影響で、国民生活の厳しさも増している。今年夏のボーナス支給額は、過去最大の減少幅になると見込まれている。統計的に見ても、国民の所得水準低下の傾向は明確であり、日本人は年々貧しくなっているのが現実だ。

 かつての日本は、世界で最も豊かな国の一つであり、消費者の購買力は極めて高かった。しかしそれも「今は昔」だ。景気が回復したとしても、われわれがかつての豊かさを取り戻せる可能性は少ないと思われる。日本の国民所得減少は、今回の不況によりはじまったことではなく、長期趨勢的な現象だからだ。

 2007年における日本の1人当たりGDPは、OECD加盟30カ国中19位に落ち込んだ。日本より下に位置するのは、ギリシア・韓国・チェコなど中進国ばかりであり、日本のポジションは事実上先進国中最下位に沈んだと考えてよい。2001年時点では日本が第3位であったことを考えると、隔世の感がある。

 1人当たりGDPの国際比較は為替変動の影響も受けるので、円安から円高に転じた2008年は、日本の順位が幾分持ち直す可能性がある。しかし1980年代後半から1990年代にかけて日本の定位置だったトップファイブの座は、もはや遠く仰ぎ見る存在になってしまった。

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