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英語落語家として世界を巡る

ニッポンを伝える人たちライフ

まだまだマイナーな「Rakugo」
英語落語家として世界を巡る(3/5ページ)

文京学院大学准教授・英語落語家 大島希巳江さん(2)

2009.06.02

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落語を学びながら金策に奔走

 その年の秋には、早くもアメリカで英語落語のツアーを行う。母校であるコロラド州立大学ボルダー校をはじめ、アメリカの大学を数校回った。

 「学会で字幕や通訳を介してやったとき、そこそこ受けるんですけど、それでは間が悪いんです。そこで、落語家さんには英語で覚えてもらおうと。外国へ連れて行くから英語落語をやらないかって声をかけたんですよ」

 97年の学会から戻ってすぐにメンバー探しを始め、参加を希望する人は何人も訪れたが、途中で脱落してしまった人たちも数知れずいた。

 鶴笑さんと一緒のメンバー探しと併行して、大島さんは英語落語のレパートリーを増やすために演目を研究して選び、翻訳。それを落語家が丸暗記して練習する。覚えてきた落語を、言い回しや発音などを大島さんが修正する。話術には長けた落語家といえども、英語には全く縁のない人がほとんど。しゃべりにくいと言われれば原稿を修正した。

 それと同時に、自らも落語の稽古をつけてもらった。英語の素人である落語家たちと落語の素人である大島さんとの、共同作業だった。

 「『10月には海外公演に行くんだからね』って、みんな必死になってがんばったんです」

大島さんの出囃子は、昭和初期に一世を風靡したコメディアン、エノケン(榎本健一)の持ち歌として知られる「月光値千金」。オリジナルは、ジャズのスタンダードナンバー「Get Out and Get Under the Moon」だ。この曲を出囃子にしていた女流落語家、桂あやめさんから、10年ほど前に譲り受けた。和洋折衷とも言えるコメディ、英語落語を広める大島さんにはぴったり
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