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英語落語家として世界を巡る

ニッポンを伝える人たちライフ

まだまだマイナーな「Rakugo」
英語落語家として世界を巡る(2/5ページ)

文京学院大学准教授・英語落語家 大島希巳江さん(2)

2009.06.02

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長い歴史を経て磨き抜かれた日本の笑い

 「逃げ帰るように」学会から帰国して、改めて日本の笑いについてリサーチを始める。

 日本人がどのくらいの頻度で笑うかをカウントしてみたり、喫茶店で近くの席で笑い声が起こるとその理由に耳をそばだてたり。当時、勤務していた明海大学で学生たちの会話の笑いにも集中した。しかし、論文にして発表し、納得してもらえるような題材は見つからなかった。いろいろ考えた挙げ句にたどり着いたのが落語だったのだ。

愛用している、春風亭昇太師匠からいただいた扇子と手ぬぐい
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 「300年以上の歴史がある落語なら、外国の真似じゃないということも言えるし、日本人が昔から笑ってきた内容で今でも笑えるのは落語ぐらい。落語を紹介すれば、ある程度納得するかもしれない、と思ったんですね。それに、落語そのものが会話で成り立っているので、コミュニケーションが専門の私としてはやりやすい」

 大島さんも加入していた、日本で総合的に笑いを研究する「日本笑い学会」で落語家を紹介してもらい、現在もメンバーとして活動する笑福亭鶴笑さんを伴って学会発表に臨んだ。この時は落語を日本語で行った。訳した字幕カードを使ったり、通訳しながら会話を分析したりして発表。結果は好評で、翌年98年には、学会の中で落語の公演会を開くことになったほどだった。大島さん自身も落語家に英語を教えるかわりに落語を教えてもらい、オリジナルの英語落語を披露した。

落語が始まる前に、落語の基礎知識を説明する。各国事情の把握には細心の注意を払うが、そこは、国際関係学を専攻し、異文化コミュニケーションを研究テーマとした大島さんにとっては専門分野。社会言語学の博士でもあり、英語落語で海外公演をすることはまさに自身の研究とリンクしている
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