(聞き手:日経BP社クロスメディア本部プロデューサー 阪田 英也)
今国会に提出されている臓器移植法改正案をめぐり、A、B、C、Dの4案(下記参照)が錯綜している。A、B両案は06年提出、C案は07年、D案が自民党・根本匠、民主党・笠浩史両衆院議員が新たに提出した法案だ。C案を除く3案は、いずれも臓器移植を推進する目的で、移植の要件のいずれかを緩和することがその主旨である(C案は「脳死判定」基準を厳格化)。
与党・自民党は今国会会期中の本会議で4案をそれぞれ採決する予定だが、いずれの案も出席議員の過半数を獲得する見込みは薄く、すべての案が廃案となる可能性がある。
この臓器移植法改正案について、これまでの議論、臓器移植の実態、そして日本人として持つべき倫理観などの観点から、大阪大学副学長で外科医でもある門田守人(もんでん・もりと)氏は、警鐘を鳴らす。
これまでの臓器移植法に関する議論の経緯について、教えてください。
門田 臓器移植法は、12年前の1997年に成立。臓器移植が可能となる5つの要件を次のように定めました。

この法律は、長い議論の経緯を経て成立・施行したもので、当初は施行後3年で見直すことになっていました。しかし、1997年から11年半の歳月が過ぎるまで見直されることはなく、現在に至っています。
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