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ひと・話題

ものづくりの軌跡

宇宙で使うには信頼性と基本性能が大切
市販品にわずかに手を加えただけでクリア

若田さんが宇宙へ持っていったデジタル一眼レフ「E-3」(1)

2009年5月22日

(聞き手:諏訪 弘=フリーライター)

 2009年3月、日本人宇宙飛行士の若田光一さんが米スペースシャトルで宇宙へと旅立った。目的は米国・日本のほかロシア・カナダなど世界15カ国が協力して建設を進めている国際宇宙ステーションの「きぼう」日本実験棟完成にかかわる業務、および無重力下での各種実験である。
 日本人として初めて宇宙に長期滞在(約3カ月半)する若田さんが持って行ったカメラが、オリンパスのデジタル一眼レフ「E-3」だ。驚くべきことにE-3はほとんど改造を加えることなく、ほぼ市販品の状態のまま宇宙へと旅立っている。「オリンパス・スペース・プロジェクト」のリーダー、小笠原裕司さんに話をうかがった。

宇宙から地球環境を考える問題提起をしたい

オリンパス イメージング 開発本部 開発企画部 技術情報グループリーダーの小笠原裕司さん。E-3のほか、フィルム時代のコンパクトカメラの開発にも携わってきた。手にするのはE-3のマグネシウム合金製のボディ内部フレーム
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 JAXA(宇宙航空研究開発機構)宇宙飛行士の若田光一さんが、弊社のデジタル一眼レフ「E-3」を携えて宇宙へ飛び立ったのが今年3月のことです。以来2カ月が経過しましたが、機材にはトラブルもなく、無事にミッションをこなしています。先般は「きぼう」の窓から地球の撮影に成功したとのニュースも報じられ、弊社としても大いに面目を施した次第です。若田さんとE-3とが無重力状態の中で浮いている写真も公開されるなど、いささかなりとも弊社のブランド力向上に寄与できたかなと思っています。

 ただ、正直に申し上げておかなくてはならないことですが、これはE-3がNASA(米航空宇宙局)あるいはJAXAの公式機材になったということではないんですね。JAXAには「きぼう」日本実験棟 有償利用という制度があり、弊社はこの制度を利用して、若田さんに機材をお使い頂いているわけです。

宇宙へ行ったのは「E-3」1台と2本のズームレンズ(11-22mm、50-200mm)。高い信頼性が要求され、厳しい重量制限もあった
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